家と子供と、今日のおじさん(仮)

2017年築の家で、妻+子供3人と過ごす記録です。ほのかに工学テイスト。


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 哺乳ビンのミルクの冷却時間と,温度の関係を,実験で調べました。結果をグラフにまとめています。


★哺乳ビンのミルク、実際の温度変化は?


 前回の記事では、哺乳ビンの吸い口の選び方について考察しました.哺乳ビンといえば,だいぶ前ですが,当ブログにて,哺乳ビンの冷め方のシミュレーションを検討したことがありました.

 哺乳ビンのミルクは,粉ミルクを熱湯で溶かして作ります.そのままでは,乳児に与えることはできません.このため,下図1のように,水の入った鍋の中に入れて,適温になるまで冷やします.
<図1>
110610z1.jpg
 哺乳ビンが適温になるまで,どのくらいの時間が必要かを知ることは,重要です.家事や外出のスケジュールに合わせて,所望の時間に,適温のミルクを与えたいと思うからです.そこで以前の記事では、哺乳ビンの冷めるまでの時間をシミュレーションしました.このときは,次のような結果でした.
 ・適温(30~40℃)になる時間の計算結果は,計算方法により,2分だったり40分だったりした.
 ・実際に適温になる時間は,経験から,10分くらいだと思われる.

 以上のように,以前の計算では,実験と大きな開きがありました.

 これまでの考察の問題点として,実際にミルクが適温になるまでの時間がはっきり分かっていない,ということが挙げられます.計算の精度を高めるために,まずは,実験データをとることが必要そうと思われます.

 そこで,今回は,哺乳ビンのミルクの冷却時間と,温度の関係を,実験で調べることにしました.


★実験方法


 実験装置を図2に示します.
 哺乳ビンのフタから,吸い口を取り外し,温度計(DRETEC製,最小目盛0.1℃)をセットします.フタと温度計の間には,断熱を意図して,キッチンペーパーを挟みました.また,ミルクでなく,湯を使いました(もったいないので).
<図2>
110610z2.jpg
 この哺乳ビンに,一定量の湯を入れて,鍋の水に入れます.そして,所定時間ごとに,温度を読み取りました.
 哺乳ビンの湯の量は,①~③の3通りとしました.
 ① 50cc
 ②100cc
 ③200cc

 細かい実験条件は,以下の通りです.鍋の水の量は,湯の量に合わせて加減します.哺乳ビンの湯面と,鍋の水面とが,ほぼ同じ高さになるようにしました.
 ・哺乳ビン    :①②ピジョン,KPSU-160(max.160cc)
           ③ピジョン,BON PSU-240T3(max.240cc)
 ・哺乳ビンの材質 :ポリフェニルサルホン(PPSU)樹脂
 ・哺乳ビンの湯の量:①50cc,②100cc,③200cc
 ・冷却前の湯温  :約90℃(電気ポットの湯)
 ・鍋の水の量   :①600cc,②900cc,③1500cc
 ・冷却前の水温  :①22.3℃,②18.1℃,③25.5℃
 

★実験結果


 実験結果を,図3に示します.横軸は冷却時間t[s],縦軸は哺乳ビン内の湯の温度T[℃]です.湯の量が異なる①~③の結果を示しています.
<図3>
20110701z1.jpg
 ミルクの温度は,人肌程度が飲み頃と言われます.そこで今回は,35℃になるときを適温とします.図3を見ると,ミルク(湯)が35℃になる時間は,以下の通りでした.
 ① 50cc: 8min
 ②100cc: 8min
 ③200cc:12min
 ミルクの量が多いときには,冷めるのがやや遅くなるようです.しかし,おおむね10分前後で,ミルクは冷めると言えそうです.

 なお,今回用いた哺乳ビンは,ポリフェニルサルホン樹脂製でした.ガラス製の哺乳ビンだと,樹脂よりも熱伝導率が大きいので,もう少し速く冷めるかもしれません.また,鍋の水のような静止した水でなく,水道からの流水を使えば,より速く冷めるかもしれません.


【今回の結論】


 プラスチック製の哺乳ビンのミルク(湯)を,鍋の水で冷ます実験をしました.
 この結果,ミルクが適温(35℃)に冷めるまでの時間は,約10分でした.

 →続きます:完成、哺乳瓶のミルク温度シミュレーター!


★実験結果に基づき、適温に冷める時間を予測するアプリを作りました!


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