【今日の料理】 2011/12/19 夕食
妻が体調をくずしてしまいました.妻の体調が悪いのは,珍しいです.
今日は,娘(10.2ヶ月)のやけどの経過を診てもらいに,病院に行く予定でした.いつもは,妻と私と娘で行くのですが,今日は私と娘だけです.育休をとって10ヶ月が経ちますが,私と娘だけで自動車に乗るのは,初めてです.(妻と娘の組み合わせは,何度もあります.)
行きは,娘は途中から寝て,問題ありませんでした.しかし,帰りは,途中からギャン泣きしはじめてしまいました.お腹が空いたのかと思い,途中停車して,おやつをあげたのですが,泣き止みません(おやつは,きちんと全部食べました.).結局,30分ほどの道中,おやつを食べている間以外は,ずっと泣いたままでした.
どこか具合が悪いのかと,心配したのですが,家に帰ってみると,ニコニコとご機嫌です.チャイルドシートに固定されて,思うように動けなかったのが,気に入らなかったのかもしれません.
今日は,妻の食欲がなく,料理は私の分だけです.このため,手抜きです.

★米飯,黒米入り
★すまし汁,大根・人参・豆腐
★サバ味噌煮
2日前の,サバ味噌煮です.朝と昼に電子レンジで温めたのですが,結局食べず,3回目のレンジアップです.見た目が悪いですが,いつもこんな感じの品物を食べていますので,大丈夫です.味は,問題ありませんでした.(お腹も大丈夫でした.)
★ゆで野菜
じゃがいも,人参,大根です.娘の離乳食に使ったものです.
★キムチ
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【今日の料理工学】 アルミとステンレスの良いとこ取り~5層構造鍋
前回は,厚手鍋と薄手鍋,ステンレス鍋とアルミ鍋で,加熱時の温度ムラを比較してみました.その結果,アルミ鍋は,熱を伝えやすいため,温度ムラが生じにくいことが分かりました.
★アルミ鍋の弱点を克服する「多層鍋」
温度ムラの生じにくいアルミ鍋ですが,ステンレス鍋に対して,弱点があります.例えば,
・表面の硬さが,ステンレスに劣るため,キズがつきやすい.
・強度が,ステンレスに劣るため,変形が生じやすい.
これらの弱点を克服した鍋として,「多層鍋」があります.多層鍋は,ステンレスやアルミなどの異なる材料を,層状に重ねた板材を用いたものです.
下図1は,多層鍋の例です.「ビタクラフト・ネオバ」のフライパンです.私が就職したばかりの15年ほど前,料理上手を夢見て,購入したものです.このシリーズは,フライパンのほか,両手鍋や片手鍋もあります.
<図1>
このフライパンは,次のような5層で,構成されているそうです[1].
・ステンレス(SUS304)
・アルミニウム(1145)
・アルミニウム合金(3004)
・アルミニウム(1145)
・ステンレス(SUS304)
[1]サントリーショッピングクラブ;ビタクラフト ネオバ 取扱説明書&料理ブック
中央の3層のアルミが,温度ムラを軽減する役目をします.一方,外側のステンレス層は,キズがつくのを防ぎ,強度を高める役目をすると,考えられます.
フライパンの縁を,ルーペ(20倍)で拡大してみました.5層には見えませんが,2本の横線が見えて,最低3層はあることが確認できます.この横線は,ステンレスとアルミの境界線だと推察されます.
<図2>

★多層鍋の温度ムラの計算モデル
前回と同様に,加熱したときの温度ムラを,多層鍋について調べてみます.
前回と同様,鍋底を平板に置き換えたモデルを用います(下図3).
<図3>
熱伝導の基本式は,次式1でした.
<式1>

ここで,
・T:温度[℃]
・t:時間[s]
・k:熱伝導率[W/m・K]
・c:比熱[J/kg・K]
・ρ:密度[kg/m^3]
※前回は,k/(c・ρ)=D,と書きました.
上の式1は,熱伝導率kが,場所によって変化するときには使えません.この場合は,次式2となります[2].
[2]黒崎他;伝熱工学,コロナ社,(2009)
<式2>

式2の右辺を離散化するために,下図4左のような「短冊による分割」を考えます.前回同様に,y方向(鍋の厚み方向)に,短冊で分割しています.(この図では,x方向の分割は省略しています.)
<図4>

次に,図4右のように,短冊の分割位置をずらしてみます.新しい短冊の中心点を,P,Qとします.そうすると,P,Qにおける温度Tのy方向の微分は,次式3のような離散式で表せます.
<式3>

ここで,ke+y,ke-yは,PとQの等価熱伝導率で,次式4で表せます.
<式4>

ここで,
・k+:+y側の隣接短冊の熱伝導率[W/m・K]
・k0:注目する短冊の熱伝導率[W/m・K]
・k-:-y側の隣接短冊の熱伝導率[W/m・K]
多層鍋では,x方向(幅方向)には,材質は同一です.したがって,式2は,次式5のように離散化できます.(式2の左辺は,オイラー法によって離散化しました.)
<式5>

この式を用いれば,時間tにおける,鍋の温度分布(温度ムラ)を計算できます.次の3種類の鍋で,温度ムラを比較しました.
a)厚手鍋,鍋底厚さ:4mm,ステンレス
b)厚手鍋,鍋底厚さ:4mm,アルミ
c)多層鍋,鍋底厚さ:4mm,ステンレス0.8mm+アルミ0.8mm×3層+ステンレス0.8mm
計算に用いた次の数値は,前回と同じです.
・鍋の初期温度(=20℃)
・物性値(熱伝導率,比熱,密度)
・ガスコンロの出力
・短冊の分割数,短冊の幅
★多層鍋の温度ムラは?
計算結果を示します.
まず,下図5は,加熱開始から10[s]後の温度分布です.横軸はx方向(幅方向)の位置,縦軸はy方向(厚さ方向)の位置です.色で温度を表しています(青:低温→赤:高温).3種類の鍋について,示しています.
<図5>

最初20℃だった鍋は,10[s]後の状態では,まだ100℃以下です.アルミはステンレスに比べて比熱が小さいので,ステンレス鍋よりも温度が上がりやすくなっています.
次に,加熱開始から30[s]後の温度分布が,下図6です.
<図6>

鍋の中央と縁の温度は,次の通りです.
a)ステンレス鍋:中央=22℃,縁= 86℃
b)アルミ鍋 :中央=68℃,縁=106℃
c)多層鍋 :中央=50℃,縁= 98℃
温度ムラが最も小さいのはアルミ鍋,最も大きいのはステンレス鍋です.多層鍋は,中間的な特性です.
さらに,加熱開始から60[s]後の温度分布を,下図7に示します.
<図7>

鍋の中央と縁の温度は,次の通りです.
a)ステンレス鍋:中央= 31℃,縁=153℃
b)アルミ鍋 :中央=136℃,縁=177℃
c)多層鍋 :中央=102℃,縁=162℃
ステンレス鍋では,中央と縁では,100℃以上の温度差が付いています.これに対して多層鍋では,アルミ鍋ほどではないものの,温度ムラがかなり改善されていることが分かります.
以上のように,多層鍋は,アルミ鍋ほどではないものの,「温度ムラが出にくい」特性を有しています.また,表面はステンレスなので,ステンレス鍋の「キズに強い」特性も,兼ねそろえることができます.
【今回の結論】
中央にアルミ,表面にステンレスを配した「多層鍋」は,次の特徴を持ちます.
・アルミ鍋ほどではないが,温度ムラが生じにくい.
・ステンレス鍋と同様に,キズに強い.
ビタクラフトは,見た目がかっこいいのですが,焦げ付きやすいのが欠点です.最近は,ふっ素樹脂フライパンばかり使用しています.「宝の持ちぐされ」かもしれません.
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妻が体調をくずしてしまいました.妻の体調が悪いのは,珍しいです.
今日は,娘(10.2ヶ月)のやけどの経過を診てもらいに,病院に行く予定でした.いつもは,妻と私と娘で行くのですが,今日は私と娘だけです.育休をとって10ヶ月が経ちますが,私と娘だけで自動車に乗るのは,初めてです.(妻と娘の組み合わせは,何度もあります.)
行きは,娘は途中から寝て,問題ありませんでした.しかし,帰りは,途中からギャン泣きしはじめてしまいました.お腹が空いたのかと思い,途中停車して,おやつをあげたのですが,泣き止みません(おやつは,きちんと全部食べました.).結局,30分ほどの道中,おやつを食べている間以外は,ずっと泣いたままでした.
どこか具合が悪いのかと,心配したのですが,家に帰ってみると,ニコニコとご機嫌です.チャイルドシートに固定されて,思うように動けなかったのが,気に入らなかったのかもしれません.
今日は,妻の食欲がなく,料理は私の分だけです.このため,手抜きです.

★米飯,黒米入り
★すまし汁,大根・人参・豆腐
★サバ味噌煮
2日前の,サバ味噌煮です.朝と昼に電子レンジで温めたのですが,結局食べず,3回目のレンジアップです.見た目が悪いですが,いつもこんな感じの品物を食べていますので,大丈夫です.味は,問題ありませんでした.(お腹も大丈夫でした.)
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前回は,厚手鍋と薄手鍋,ステンレス鍋とアルミ鍋で,加熱時の温度ムラを比較してみました.その結果,アルミ鍋は,熱を伝えやすいため,温度ムラが生じにくいことが分かりました.
★アルミ鍋の弱点を克服する「多層鍋」
温度ムラの生じにくいアルミ鍋ですが,ステンレス鍋に対して,弱点があります.例えば,
・表面の硬さが,ステンレスに劣るため,キズがつきやすい.
・強度が,ステンレスに劣るため,変形が生じやすい.
これらの弱点を克服した鍋として,「多層鍋」があります.多層鍋は,ステンレスやアルミなどの異なる材料を,層状に重ねた板材を用いたものです.
下図1は,多層鍋の例です.「ビタクラフト・ネオバ」のフライパンです.私が就職したばかりの15年ほど前,料理上手を夢見て,購入したものです.このシリーズは,フライパンのほか,両手鍋や片手鍋もあります.
<図1>

このフライパンは,次のような5層で,構成されているそうです[1].
・ステンレス(SUS304)
・アルミニウム(1145)
・アルミニウム合金(3004)
・アルミニウム(1145)
・ステンレス(SUS304)
[1]サントリーショッピングクラブ;ビタクラフト ネオバ 取扱説明書&料理ブック
中央の3層のアルミが,温度ムラを軽減する役目をします.一方,外側のステンレス層は,キズがつくのを防ぎ,強度を高める役目をすると,考えられます.
フライパンの縁を,ルーペ(20倍)で拡大してみました.5層には見えませんが,2本の横線が見えて,最低3層はあることが確認できます.この横線は,ステンレスとアルミの境界線だと推察されます.
<図2>

★多層鍋の温度ムラの計算モデル
前回と同様に,加熱したときの温度ムラを,多層鍋について調べてみます.
前回と同様,鍋底を平板に置き換えたモデルを用います(下図3).
<図3>

熱伝導の基本式は,次式1でした.
<式1>

ここで,
・T:温度[℃]
・t:時間[s]
・k:熱伝導率[W/m・K]
・c:比熱[J/kg・K]
・ρ:密度[kg/m^3]
※前回は,k/(c・ρ)=D,と書きました.
上の式1は,熱伝導率kが,場所によって変化するときには使えません.この場合は,次式2となります[2].
[2]黒崎他;伝熱工学,コロナ社,(2009)
<式2>

式2の右辺を離散化するために,下図4左のような「短冊による分割」を考えます.前回同様に,y方向(鍋の厚み方向)に,短冊で分割しています.(この図では,x方向の分割は省略しています.)
<図4>

次に,図4右のように,短冊の分割位置をずらしてみます.新しい短冊の中心点を,P,Qとします.そうすると,P,Qにおける温度Tのy方向の微分は,次式3のような離散式で表せます.
<式3>

ここで,ke+y,ke-yは,PとQの等価熱伝導率で,次式4で表せます.
<式4>

ここで,
・k+:+y側の隣接短冊の熱伝導率[W/m・K]
・k0:注目する短冊の熱伝導率[W/m・K]
・k-:-y側の隣接短冊の熱伝導率[W/m・K]
多層鍋では,x方向(幅方向)には,材質は同一です.したがって,式2は,次式5のように離散化できます.(式2の左辺は,オイラー法によって離散化しました.)
<式5>

この式を用いれば,時間tにおける,鍋の温度分布(温度ムラ)を計算できます.次の3種類の鍋で,温度ムラを比較しました.
a)厚手鍋,鍋底厚さ:4mm,ステンレス
b)厚手鍋,鍋底厚さ:4mm,アルミ
c)多層鍋,鍋底厚さ:4mm,ステンレス0.8mm+アルミ0.8mm×3層+ステンレス0.8mm
計算に用いた次の数値は,前回と同じです.
・鍋の初期温度(=20℃)
・物性値(熱伝導率,比熱,密度)
・ガスコンロの出力
・短冊の分割数,短冊の幅
★多層鍋の温度ムラは?
計算結果を示します.
まず,下図5は,加熱開始から10[s]後の温度分布です.横軸はx方向(幅方向)の位置,縦軸はy方向(厚さ方向)の位置です.色で温度を表しています(青:低温→赤:高温).3種類の鍋について,示しています.
<図5>

最初20℃だった鍋は,10[s]後の状態では,まだ100℃以下です.アルミはステンレスに比べて比熱が小さいので,ステンレス鍋よりも温度が上がりやすくなっています.
次に,加熱開始から30[s]後の温度分布が,下図6です.
<図6>

鍋の中央と縁の温度は,次の通りです.
a)ステンレス鍋:中央=22℃,縁= 86℃
b)アルミ鍋 :中央=68℃,縁=106℃
c)多層鍋 :中央=50℃,縁= 98℃
温度ムラが最も小さいのはアルミ鍋,最も大きいのはステンレス鍋です.多層鍋は,中間的な特性です.
さらに,加熱開始から60[s]後の温度分布を,下図7に示します.
<図7>

鍋の中央と縁の温度は,次の通りです.
a)ステンレス鍋:中央= 31℃,縁=153℃
b)アルミ鍋 :中央=136℃,縁=177℃
c)多層鍋 :中央=102℃,縁=162℃
ステンレス鍋では,中央と縁では,100℃以上の温度差が付いています.これに対して多層鍋では,アルミ鍋ほどではないものの,温度ムラがかなり改善されていることが分かります.
以上のように,多層鍋は,アルミ鍋ほどではないものの,「温度ムラが出にくい」特性を有しています.また,表面はステンレスなので,ステンレス鍋の「キズに強い」特性も,兼ねそろえることができます.
【今回の結論】
中央にアルミ,表面にステンレスを配した「多層鍋」は,次の特徴を持ちます.
・アルミ鍋ほどではないが,温度ムラが生じにくい.
・ステンレス鍋と同様に,キズに強い.
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