【今日の料理】 2011/10/29 夕食
今日は,妻と娘(8.6ヶ月)とで,立正大学へ.妻の参加している「公開講座」も,今日で最後です.私と娘は,公開講座の間,立正大学内の「子育て支援センター・ベアリス」へ行くつもりだったのですが,娘が熟睡してしまいました.仕方がないので,大学の周囲を散歩して過ごしました.

★米飯
★みそ汁,もやし・豆腐・わかめ
★鶏肉焼き,焼き鳥風
しょうゆ・酒に漬けた鶏肉を,ふっ素樹脂フライパンで焼きました.七味を振って,焼き鳥風にしました.肉は,先に漬け込んでおくと,味が安定して,失敗が少ないことを,最近発見しました.
★じゃがいもとこまつなの卵炒め
オリーブ油とニンニクで,じゃがいも・こまつなを炒めました.最後に卵を投入.味付けは,味王(ウェイユー)です.じゃがいもが固かったため,電子レンジで再加熱しました.
★かぶと挽肉の煮物
先日の残り.
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【今日の料理工学】 ガラスはプラチックより強度が低い?~衝突での破損
前回は,ガラスがなぜ割れやすいかを,考察しました.ガラスは,表面や内部に欠陥(キズ)があると,強度を損ないやすいことが,分かりました.
今回は,ガラスの割れやすさを,別の観点から考察してみます.
★ガラスの強度は,どれくらい?
材料の強度として,よく用いられるのが,「引張強度」や「曲げ強度」です.代表的な材料の引張強度や曲げ強度は,以下の通りです.
・鋼材,SS400(機械構造用炭素鋼)
引張強度:400[MPa] …[1]
・アルミ合金,A2017-T4(ジュラルミン)
引張強度:345[MPa] …[1]
・ガラス,ソーダ石灰ガラス(普通のガラス)
曲げ強度:49[MPa] …[2]
・セラミック,アルミナ(Al2O3)
曲げ強度:310[MPa] …京セラA-479[3]
・プラスチック,ポリプロピレン
曲げ強度:43[MPa] …ノバテックPP-MA3[4]
[1]畑村編;続・実際の設計,日刊工業新聞社,(1992)
[2]日本板硝子;ガラス建材 総合カタログ
https://glass-catalog.jp/gijyutsu/index.html
[3]京セラ;ファインセラミックス-材料特性表
https://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/product/pdf/material.pdf
[4]日本ポリプロ;ノバテックPP
https://www.pochem.co.jp/jpp/product/novatec-pp/novatec-pp.html
こうして見ると,ガラスの強度は,確かに金属やセラミックに劣ります.しかし,プラスチックと比べると,同等以上の強度があります.
破損までの荷重と変位の関係を,推定してみます.非常にざっくりした仮定として,ヤング率(荷重-変位線図の傾き)を一定と仮定します(この仮定は,特にプラスチックでは,かなり誤差があるかもしれません).そうすると,下図1のようになります.
<図1>

なお,ヤング率は,次の値を用いました.
・ガラス,ソーダ石灰ガラス(普通のガラス)
ヤング率:71600[MPa] …[2]
・プラスチック,ポリプロピレン
ヤング率:1600[MPa] …ノバテックPP-MA3[4]
原点から荷重をあげていくと,×印のところで破損します.(ガラスは「破断」,プラスチックは「大きな塑性変形」と,破損の形態は異なります.)
また,図1を見ると,プラスチックでは,破損時の伸びが,ガラスより2桁ほど大きいことが分かります.
★落下物体による破損のしやすさ
ガラスとプラスチックで,物体が衝突したときの破損のしやすさを,比較してみます.衝突は,本来は複雑な現象と思われますが,今回はエネルギー保存則を利用した,簡単な解析です.
図2のように,両端を支持した「はり(梁)」を考えます.はりの厚さをh[mm],幅(紙面垂直方向)をb[mm],長さをL[mm],とします.
<図2>

今,はりの中央に,高さH[mm]から,質量m[kg]の物体を落とします.どの程度の高さHから物体を落とすと,はりが破壊するかを,考えてみます.
まず,材料力学の公式[5]から,はりの中央に作用する荷重P[N]と,はりの中央のたわみ量x[mm]の間には,次式1の関係があります.
<式1>

ここで,
・E:材料のヤング率[N/mm^2]
・I:はりの断面2次モーメント[mm^4],I=bh^3/12
[5]渋谷ほか;現代材料力学,朝倉書店,(1986)
ばね定数kを次式2のように定めると,はりをばねとして考えられます.すなわち,式3が成り立ちます.
<式2>

<式3>

物体を落としたときの,はり中央の最大たわみをxmax[mm]とします.エネルギー保存則より,次式4が成り立ちます.
<式4>

ここで,g:重力加速度=9.8[m/s^2]
よって,物体を落としたときの,はり中央の最大たわみxmax[mm],最大荷重Pmax[N]は,次式5となります.
<式5>

材料力学の公式[5]より,最大荷重Pmax[N]に対応する最大応力σmax[MPa]は,次式6で計算できます.
<式6>

この最大応力σmax[MPa]が,材料の強度σB[MPa]を超えると,はりは破損すると考えられます.式1~6より,σmax=σBとなるような,物体の落下高さHB[mm]は,次式7で計算できます.(実際は,荷重の負荷速度によって強度が変わる可能性がありますが,ここでは無視します.)
<式7>

★ガラスが破損しやすい理由
具体的な数字を入れて,破損が生じるときの落下高さHB[mm]を,計算してみます.
はりの寸法は,次の通りとしました.細長い皿を,想定しています.
・幅 :b= 50[mm]
・厚さ:h= 5[mm]
・長さ:L=200[mm]
落下物体の質量mは,以下とします.
・質量:m=0.1[kg]
材料は,次の2種類としました.材料強度σBおよびヤング率Eは,上述の値を用いました.
a)ガラス :ソーダ石灰ガラス
b)プラスチック:ポリプロピレン
計算結果は,次の通りです.
a)ガラス :HB= 95[mm]
b)プラスチック:HB=3300[mm]
この例では,ガラスは,プラスチックが破損するときに比べて,約1/30の高さから物体を落とすだけで,破損してしまうという結果になりました.
図1の通り,ガラスは,破損するまでに,ほとんど変形しません.これは,ヤング率が高いためです.このため,物体を落下させるような場合には,エネルギーを十分に吸収できずに,曲げ強度のわりに簡単に破損してしまうものと考えられます.
【今回の結論】
ガラスは,プラスチックと同等以上の強度(曲げ強度)を持っています.
しかし,ガラスは破損までほとんど変形しないため,物体が衝突したときに,エネルギーを吸収できません.このため,簡単に破損してしまうのだと考えられます.
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今日は,妻と娘(8.6ヶ月)とで,立正大学へ.妻の参加している「公開講座」も,今日で最後です.私と娘は,公開講座の間,立正大学内の「子育て支援センター・ベアリス」へ行くつもりだったのですが,娘が熟睡してしまいました.仕方がないので,大学の周囲を散歩して過ごしました.

★米飯
★みそ汁,もやし・豆腐・わかめ
★鶏肉焼き,焼き鳥風
しょうゆ・酒に漬けた鶏肉を,ふっ素樹脂フライパンで焼きました.七味を振って,焼き鳥風にしました.肉は,先に漬け込んでおくと,味が安定して,失敗が少ないことを,最近発見しました.
★じゃがいもとこまつなの卵炒め
オリーブ油とニンニクで,じゃがいも・こまつなを炒めました.最後に卵を投入.味付けは,味王(ウェイユー)です.じゃがいもが固かったため,電子レンジで再加熱しました.
★かぶと挽肉の煮物
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【今日の料理工学】 ガラスはプラチックより強度が低い?~衝突での破損
前回は,ガラスがなぜ割れやすいかを,考察しました.ガラスは,表面や内部に欠陥(キズ)があると,強度を損ないやすいことが,分かりました.
今回は,ガラスの割れやすさを,別の観点から考察してみます.
★ガラスの強度は,どれくらい?
材料の強度として,よく用いられるのが,「引張強度」や「曲げ強度」です.代表的な材料の引張強度や曲げ強度は,以下の通りです.
・鋼材,SS400(機械構造用炭素鋼)
引張強度:400[MPa] …[1]
・アルミ合金,A2017-T4(ジュラルミン)
引張強度:345[MPa] …[1]
・ガラス,ソーダ石灰ガラス(普通のガラス)
曲げ強度:49[MPa] …[2]
・セラミック,アルミナ(Al2O3)
曲げ強度:310[MPa] …京セラA-479[3]
・プラスチック,ポリプロピレン
曲げ強度:43[MPa] …ノバテックPP-MA3[4]
[1]畑村編;続・実際の設計,日刊工業新聞社,(1992)
[2]日本板硝子;ガラス建材 総合カタログ
https://glass-catalog.jp/gijyutsu/index.html
[3]京セラ;ファインセラミックス-材料特性表
https://www.kyocera.co.jp/prdct/fc/product/pdf/material.pdf
[4]日本ポリプロ;ノバテックPP
https://www.pochem.co.jp/jpp/product/novatec-pp/novatec-pp.html
こうして見ると,ガラスの強度は,確かに金属やセラミックに劣ります.しかし,プラスチックと比べると,同等以上の強度があります.
破損までの荷重と変位の関係を,推定してみます.非常にざっくりした仮定として,ヤング率(荷重-変位線図の傾き)を一定と仮定します(この仮定は,特にプラスチックでは,かなり誤差があるかもしれません).そうすると,下図1のようになります.
<図1>

なお,ヤング率は,次の値を用いました.
・ガラス,ソーダ石灰ガラス(普通のガラス)
ヤング率:71600[MPa] …[2]
・プラスチック,ポリプロピレン
ヤング率:1600[MPa] …ノバテックPP-MA3[4]
原点から荷重をあげていくと,×印のところで破損します.(ガラスは「破断」,プラスチックは「大きな塑性変形」と,破損の形態は異なります.)
また,図1を見ると,プラスチックでは,破損時の伸びが,ガラスより2桁ほど大きいことが分かります.
★落下物体による破損のしやすさ
ガラスとプラスチックで,物体が衝突したときの破損のしやすさを,比較してみます.衝突は,本来は複雑な現象と思われますが,今回はエネルギー保存則を利用した,簡単な解析です.
図2のように,両端を支持した「はり(梁)」を考えます.はりの厚さをh[mm],幅(紙面垂直方向)をb[mm],長さをL[mm],とします.
<図2>

今,はりの中央に,高さH[mm]から,質量m[kg]の物体を落とします.どの程度の高さHから物体を落とすと,はりが破壊するかを,考えてみます.
まず,材料力学の公式[5]から,はりの中央に作用する荷重P[N]と,はりの中央のたわみ量x[mm]の間には,次式1の関係があります.
<式1>

ここで,
・E:材料のヤング率[N/mm^2]
・I:はりの断面2次モーメント[mm^4],I=bh^3/12
[5]渋谷ほか;現代材料力学,朝倉書店,(1986)
ばね定数kを次式2のように定めると,はりをばねとして考えられます.すなわち,式3が成り立ちます.
<式2>

<式3>

物体を落としたときの,はり中央の最大たわみをxmax[mm]とします.エネルギー保存則より,次式4が成り立ちます.
<式4>

ここで,g:重力加速度=9.8[m/s^2]
よって,物体を落としたときの,はり中央の最大たわみxmax[mm],最大荷重Pmax[N]は,次式5となります.
<式5>

材料力学の公式[5]より,最大荷重Pmax[N]に対応する最大応力σmax[MPa]は,次式6で計算できます.
<式6>

この最大応力σmax[MPa]が,材料の強度σB[MPa]を超えると,はりは破損すると考えられます.式1~6より,σmax=σBとなるような,物体の落下高さHB[mm]は,次式7で計算できます.(実際は,荷重の負荷速度によって強度が変わる可能性がありますが,ここでは無視します.)
<式7>

★ガラスが破損しやすい理由
具体的な数字を入れて,破損が生じるときの落下高さHB[mm]を,計算してみます.
はりの寸法は,次の通りとしました.細長い皿を,想定しています.
・幅 :b= 50[mm]
・厚さ:h= 5[mm]
・長さ:L=200[mm]
落下物体の質量mは,以下とします.
・質量:m=0.1[kg]
材料は,次の2種類としました.材料強度σBおよびヤング率Eは,上述の値を用いました.
a)ガラス :ソーダ石灰ガラス
b)プラスチック:ポリプロピレン
計算結果は,次の通りです.
a)ガラス :HB= 95[mm]
b)プラスチック:HB=3300[mm]
この例では,ガラスは,プラスチックが破損するときに比べて,約1/30の高さから物体を落とすだけで,破損してしまうという結果になりました.
図1の通り,ガラスは,破損するまでに,ほとんど変形しません.これは,ヤング率が高いためです.このため,物体を落下させるような場合には,エネルギーを十分に吸収できずに,曲げ強度のわりに簡単に破損してしまうものと考えられます.
【今回の結論】
ガラスは,プラスチックと同等以上の強度(曲げ強度)を持っています.
しかし,ガラスは破損までほとんど変形しないため,物体が衝突したときに,エネルギーを吸収できません.このため,簡単に破損してしまうのだと考えられます.
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