君は「木」だ。森を覆うキノコネットワークと協働して、子孫の繁栄を目指せ。共用タブロービルダーをうまく活用しよう。
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「アンダーグローブ/Undergrove」。

画像出典:Alderac Entertainment Group; Undergrove 英語版ルールブック (2023)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
★YOUTUBE
1)基本情報
・タイトル:アンダーグローブ
・作者: Elizabeth Hargrave, Mark Wootton
・絵師:Beth Sobel
・原題:Undergrove
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): Alderac Entertainment Group [1]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:60~90分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Kickstarter: Undergrove designed by Elizabeth Hargrave & Mark Wootton
[2]Board Game Geek: Undergrove (2024)
2)テーマ
・年代:現代
・場所:北アメリカ北西・太平洋岸の森
・プレイヤーの立場:ダグラスファーの木(マツ科の針葉樹)
・目的:子孫を繁栄させること。
・行うこと:
・光合成で炭素をつくる。
・キノコと栄養素を交換し、共存共栄をはかる。
・種を飛ばし、根を張り、子孫を成長させる。
3)外観
・絵柄:図鑑のような詳細なキノコの絵
・コンポーネント(通常版):
・ボード:メインボード1個、個人ボード4個
・木製コマ:約150個
・紙製タイル:約40個
・紙製チップ・コマ:約120個
・カード:約10枚
・箱サイズ:24×24cm(ラウハサイズ)
・個人ボード:20×20cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Alderac Entertainment Group、2023年)を和訳参照した情報。
○基本システム
・共通エリアへの物品配置(効果の累積・勝利点の獲得)
○主要物品
・共通エリア:
・森エリア:キノコタイルが配置される。
・炭素トラック:炭素の獲得数を示す。
・目標カード:達成によりトラック進行。
・個人物品:
・種コマ:キノコタイルの隅に配置する。
・根コマ:種コマに付属して置く。
・木コマ:種コマの上に置く。
・個人ボード:未使用の個人物品を置く。
・手札:未使用のキノコタイルを持つ。
・資源:4種(炭素・チッソ・リン・カリ)
○大まかな手順
- ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
- 開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
- 手番では、以下を順に行う。
①アクション1個を選び、実行する。
②炭素を得た場合は、炭素トラックを1歩進む。
③目標達成した場合は、その目標トラックを進む。
④手札を3枚に補充する。 - 以下の条件を満たしたら、次のラウンドで終了。
・誰かが炭素トラックの終点に着いた。
○勝敗
・終了後に勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:すべて終了時に計算する。
・目標カード進捗、種コマ上の炭素/木コマ、根コマのあるキノコタイル
○アクション
a)発動:キノコタイルの効果を発動する。
b)吸収:キノコタイルの炭素を種に移動する。
c)種まき:新たな種コマ1個+根コマ1個を置く。★
d)根はり:種に隣接して根コマ2個を置く。★
e)光合成:炭素を得る。
★追加アクションとして、キノコタイルを置ける。
○特徴的な要素
- キノコタイルを置いて、森を広げる。
- タイルの4隅に各人の種コマが置かれる。
- 種コマに隣接して、根コマがタイル上に置かれる。
- 1個の種コマから、根コマは4個まで置ける。
- キノコタイルは、コストを払って手札から出せる。
- タイルの4隅に各人の種コマが置かれる。
- キノコタイルの効果を発動できる。
- 自分の根コマのあるタイルのみ、発動できる。
- キノコタイルごとに、コストと効果が違う。
- 炭素コストは、キノコタイルに置く。
- キノコは4タイプあり、対応するチップを裏返して使う。
- 消費したチップは、光合成アクションで復活する。
- チップが不要の永続効果もある。
- 自分の根コマのあるタイルのみ、発動できる。
- キノコタイルの炭素を吸収する。
- 自分の根コマのあるタイルにある炭素を得られる。
- 得た炭素は、種コマの上に置く。
- コストを払えば、離れたタイルの炭素も得られる。
- 炭素が3個貯まると、種に木コマを置ける。
- 自分の根コマのあるタイルにある炭素を得られる。
- 終了時、自分の根コマのあるキノコタイルの得点を得られる。
- 種コマ上の炭素が多いほど、得点対象にできる根の数が増える。
- 炭素を得るたび、炭素トラックを進む。
- 手番で炭素1個以上得たら、1歩進む。
- 所定マスまで進むとボーナスがある(得点など)。
- 手番で炭素1個以上得たら、1歩進む。
- 以下の要素がある。
- 目標カード:カードごとにトラックがある。条件充足で進行・得点。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・一部のキノコタイル効果に言語による説明がある。
・キノコタイルの名称は言語記載(フレーバー)。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品の数を調整する。
・1人用:ソロルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・目標カードは3枚を選んで使う。
・ランダム要素:
・キノコタイルの出現順はランダム。
・炭素トラックのボーナス配置はランダム。
・導入ルール:チュートリアルに沿って進める入門ルール。
6)入手性
・キックスターター情報[1]:
・プレッジ元 :Alderac Entertainment Group
・プレッジ期間 :2023/12/9まで
・プレッジ金額 :
・通常版39USドル+送料24USドル
・DX版69USドル+送料28USドル
・発送時期:2024/11
・一般販売予定:不明
・日本語版の発売予定:
・2023/11/18時点、発売予定情報は見つからない。
[1] Kickstarter: Undergrove designed by Elizabeth Hargrave & Mark Wootton
[2]Board Game Geek: Undergrove (2024)
★考察:「アンダーグローブ」の魅力と懸念点
ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。
◎魅力を感じた点
- 共通タブロービルダー。個人エリアでなく共通エリアに、さまざまな特殊能力を持つキノコを配置する。種・根コマの配置によって誰もが使えるが、それには陣取りが必要。普通のタブロービルダーでは味わえない、新鮮なプレイ感を楽しめそうだ。
- キノコネットワーク。キノコの本体(菌糸)は土の下にあり、森の中に広大なネットワークを築いていると聞いたことがある。このゲームでは、そのネットワークと栄養素のやりとりをして、木として育っていく。なんとも魅力的なテーマだ。資源はチッソ・リン・カリ・炭素というのも理科っぽくて好印象だ。
◎懸念点
- キノコ。残念ながら我が家には、キノコが好きでたまらない、という人はいない。キノコの森という地味な内容では、ぜひ遊びたいとは思えないだろう。
- 言語依存。フレーバーではあるが、キノコの名称が英語表記。日本語でなく読めないと、知ったキノコがあっても気づかないし、お気に入りのキノコ名を知ることもできない。魅力が半減してしまいそうだ。
★判定結果:「アンダーグローブ」は買うべきか?
以上を踏まえて、「アンダーグローブ」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
図鑑のような繊細な描写のキノコ。共通タブローでの効果発動も楽しそう。しかし我が家にはキノコがそれほど好きな人がいないため、魅力があるかというと微妙です。残念ながら、購入は見送りです。
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