動物シェフが材料集めに奔走!審査員の舌をうならせる、究極の料理を完成させよう。能力の違う大中小のワーカーの配置計画がカギだ。
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「クリッター・キッチン/Critter Kitchen」。

画像出典:Cardboard Alchemy; Critter Kithen 英語版ルールブック (Rough Kickstrater Rules, 2023 WIP)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:クリッター・キッチン
・作者:Alex Cutler, Peter C.Hayward
・美術:Sandara Tang
・原題:Critter Kitchen
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): Cardboard Alchemy [1][2][3]
・プレイ人数:2~5人
・プレイ時間:55~70分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Kickstarter: Critter Kitchen by Cardboard Alchemy
[2]Board Game Geek: Critter Kitchen (2024)
[3]Cardboard Alchemy: Critter Kitchen
2)テーマ
・年代:動物たちの世界
・場所:グルメイベント開催中のレストラン街
・プレイヤーの立場:レストランのシェフ
・目的:料理人としての腕を実証すること。
・行うこと:
・各地を回り、必要な食材を集める。
・食材を使い、課題に合った料理を作る。
・お助け料理人と出会い、助けを借りる。
3)外観
・絵柄:かわいらしいキャラクター、カラフルな色使い
・コンポーネント: ※通常版
・ボード:メインボード1式、個人ボード5式
・木製コマ:約20個
・紙製タイル:約20個
・紙製チップ:約200個
・カード:約90枚
・その他:袋1個
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・共通ボード:80×25cm程度(推定)
・個人ボード:15×10cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Cardboard Alchemy、2023 WIP)を和訳参照した情報。
○基本システム
・カードによる事前アクション選択
・セットコレクション(勝利点の獲得)
○主要物品
・共通エリア:
・中央ボード:ラウンド進行を示す。
・優先トラック:各人のアクション優先権を示す。
・場所ボード:食材チップが置かれる。
・課題カード:達成で得点。
・審査員カード:全員共通の特殊効果を与える。
・噂カード:内容が秘密の目標。
・お助けシェフ:追加取得できるワーカー。
・袋:食材チップの補充用。
・個人物品:
・個人ボード:ワーカー3個(大・中・小)を置く。
・場所カード:アクション事前選択に使う。
・皿:課題達成に使う。小皿3個・大皿1個。
・材料:皿に並べ、課題達成に使う。
・星チップ:勝利点を示す。
・ついたて:所持材料を隠す。
・資源:なし
○大まかな手順
- ラウンド制。全7ラウンド。
- 全員同時に、以下を行う。
①各ワーカーについて、場所カードを割り当てる。
②全員同時に、場所カードを公開する。
③選んだ場所カードに対応する場所ボードのマスに、各ワーカーを置く。 - 各場所ボードについて、左から順に、以下を行う。
①小ワーカーを置いた人は、優先トラック順で物品を1個ずつ取得する。
②中ワーカーについて、同様に物品取得する。最大2個を取れる。
③大ワーカーについて、同様に物品取得する。最大3個を取れる。
④物品を取り終えたワーカーは、手元に戻す。 - すべての場所を処理したら、ラウンド終了。
①所定ラウンド(3,6)終了時は、課題カード達成の機会がある。
②共通ボードの物品を更新し、次ラウンドへ。2~ - 全7ラウンドを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:
・ゲーム中:小皿料理の得点。
・終了時:大皿料理の得点。
○特徴的な要素
- 事前カード選択で、ワーカーを置く場所を決める。
- 各人、ワーカーは大・中・小の3個がある。
- それぞれのワーカーについて、1つの場所カードを割り当てる。
- 割り当てた場所に、全員同時にワーカーを置く。
- 各人、ワーカーは大・中・小の3個がある。
- ワーカーを使って食材を取得する。
- 小→中→大ワーカーの順に行動する。
- 小/中/大ワーカーは、1/2/3個まで食材を取れる。
- 同じ種類のワーカーを置いた場合、優先トラックの順に食材を取る。
- 2個以上食材を取れる場合、各人1個ずつ、順番に取る。
- ボード上の食材が尽きたら、それ以上は取れない。
- 食材を1個も取れなかった場合、代わりにスープ(万能食材)1個を取る。
- 食材は毎ラウンド、ランダムに袋から引かれて場所ボードに置かれる。
- 取られなかった食材は、所定の場所ボードに移動される。
- 食材は7種類あり、それぞれ2~7いずれかの数字が書かれている。
- 小→中→大ワーカーの順に行動する。
- ランド3/6の終了時、課題カード達成の機会がある。
- 課題カードは、ラウンドと同数の種類が公開される。
- 課題カード指定の食材を、小皿に置く。各食材は何個でも置ける。
- 食材の記載数字合計に応じて、得点を得る。
- 課題カードは、同時に3個まで達成できる。
- 課題カードは、ラウンドと同数の種類が公開される。
- 最終ラウンドの終了後、最終課題の達成機会がある。
- 各食材を種類ごとに1個まで、大皿に乗せる。
- 数字の合計、噂カードの達成などで、得点を得る。
- 各食材を種類ごとに1個まで、大皿に乗せる。
- 以下の要素がある。
- スープ、ビスク:万能食材。数値1、3。
- スパイス:食材に付与し、数値を高める。
- 噂チップ:対応する噂カードの内容を見られる。
- 優先トラック:
- 物品取得の優先順を決める。
- 優先順を行使した人は、優先順が一番後ろに更新される。
- 物品取得の優先順を決める。
- お助けシェフ:追加ワーカー。特殊能力を持ち、1回だけ使える。
- スープ、ビスク:万能食材。数値1、3。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・審査員、お助けシェフ、噂カードの処理説明は、文字による記載。
・カードや場所のタイトルは、文字表記あり(フレーバー)。
・プレイ人数依存:
・2~5人用:人数に応じて、一部物品の数を調整する。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・課題、審査員、噂カードは、毎ゲーム所定数を選んで使う。
・ランダム要素:
・食材の出現順はランダム。
・応用ルール:
・料理長カード:個人別特殊能力を与える。
6)入手性
・キックスターター情報[1]:
・プレッジ元 :Cardboard Alchemy
・プレッジ期間 :2023/11/17まで
・プレッジ金額 :
・通常版40USドル+送料33USドル
・DX版80USドル+送料37USドル
・一般販売予定:
・予定価格:通常版65USドル、DX版105USドル
・発売時期:不明
・日本語版の発売予定:
・2023/10/29、日本語版の発売予定は確認できない。
[1] Kickstarter: Critter Kitchen by Cardboard Alchemy
[2]Board Game Geek: Critter Kitchen (2024)
[3]Cardboard Alchemy: Critter Kitchen
★考察:「クリッターキッチン」の魅力と懸念点
ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。
◎魅力を感じた点
- テーマと物品。食材を集め素晴らしい料理を作るという、分かりやすいテーマ。ボードのイラストが楽しげ。特に、細かい造型と美しいプリントの動物コマが魅力的だ。パッと見ただけで、ぜひ遊びたいと思わせてくれる。
- 皿。課題カードの達成は、小皿や大皿に材料を乗せて行う。プチ・おままごとのようで、実際に料理を作るかのような体験ができそうだ。課題カード達成がゲームのハイライト、楽しみな時間になるだろう。
◎懸念点
- ゲーム内容。資源収集を繰り返すだけで、起伏に欠けるように感じる。所定ラウンドで得点機会があるが、ゲーム進行を加速するようなパワーアップ要素がない。同じことの繰り返しになって、飽きてしまうのではないか。リプレイ性にも不安がある。
- 言語依存。審査員カードやお助けシェフ、噂カードの処理には、文字を読む必要がある。特に噂カードは秘密情報なので、英語を(または文字を)読めないと、ゲーム進行に支障がある。小さい子供(長男9歳、次男7歳)と一緒に遊ぶときは、ハードルになるだろう。
- 日本語版発売の可能性。キックスターターでは英語版のみが入手可能。しかし、人気ボードゲーム「フレイムクラフト」を手掛けた出版社であり、本作も多くの支援(5000人以上)を集めている。日本語版の発売の可能性が、きわめて高いと言える。言語依存を考えると、まだ入手を決断するタイミングではないだろう。
★判定結果:「クリッターキッチン」は買うべきか?
以上を踏まえて、「クリッターキッチン」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
見ているだけで楽しくなる、魅力的なイラストと動物コマ。ただ内容は物品収集を繰り返すワカプレで、単調になってしまう懸念があります。日本語版も出る可能性が高そうなので、いったん購入対象外とします。
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