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 スポーツ飲料に見られる謎の表示「ミネラルとはナトリウムのことです。」について、調べました。


 ナトリウムって、要するに「塩」じゃないですか? なぜ、わざわざそんな表示をするのか。



★謎の表示:「ミネラル」=「ナトリウム」なのか?


 先日、スポーツ飲料(清涼飲料水)の「アクエリアス」を飲んでいて、パッケージに気になる表示を見つけました。「ミネラルとはナトリウムのことです。」という表示です。
20230323za03a.jpg

 ミネラルといえば、ナトリウムに限らず、マグネシウムやカルシウム、鉄なども含まれる、と思っていました。そして、上の写真の栄養成分表示を見ると、カリウム、マグネシウムが含まれています。これらは、「ミネラル」には当たらないのでしょうか?

 厚生労働省のページ[1]によれば、「ミネラル」は以下のように説明されています。
「生体を構成する主要な4元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のものの総称。代表的なものはカルシウム、リン、カリウムなど。
(中略)
 日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンを多量ミネラル、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンを微量ミネラルとして、基準を設定しています。」
[1]厚生労働省:e-ヘルスネット -健康用語辞典 -ミネラル

 この説明によれば、「ナトリウム」に限らず、アクエリアスに含まれている「カリウム」「マグネシウム」も、ミネラル(多量ミネラル)に含まれます。それなのになぜ、「ミネラルとはナトリウムのことです。」などと表示するのでしょう?


★ミロの「ミネラル」=「カルシウム」と「鉄」?


 他の食品はどうなのでしょうか。粉末飲料(大麦加工食品)の「ミロ」にも、「ミネラル」の記載がありました。「朝勝つ!」のキャッチフレーズとともに、「大麦・ビタミン・ミネラル」と書かれています。
20230323za12.jpg
 「ミロ」のパッケージを調べましたが、アクエリアスのような「ミネラルとはナトリウムのことです。」のような記載はありません。この「ミネラル」が何を指すのか、具体的な記述は見つかりませんでした。

 そこで、ホームページ[2]を確認すると、以下の記述が見つかりました。
「ミロ」は大麦飲料です。ココアも含まれていますが、それに加えて、大麦エキスと2種のミネラル(カルシウム、鉄)と6種のビタミン(ビタミンB2、B6、B12、D、C、ナイアシン)が含まれている点が普通のココアと違う点です。
[2] ネスレ:ミロ - Q&A -「ミロ」はココアなの?

 つまり、「ミロ」においては、「ミネラル」は「カルシウム」と「鉄」を示す、と言っています。

 そこで、ミロの栄養成分表示を確認しました。確かに、「カルシウム」「鉄」があります。
20230323za13.jpg

 ただ、疑問は残ります。ミロの栄養成分表示には、「食塩相当量」もあります。食塩=塩化ナトリウムなので、間違いなく、ナトリウムも含まれているはずです。それなのに、なぜ「ナトリウム」を「ミネラル」から除外しているのでしょうか。アクエリアスにおいては、ナトリウムだけがミネラルだったにも関わらず、です。


★理由は「食品表示法」にあった!


 あれこれ調べた結果、このように表示が異なるのは「食品表示法」が関係している、という結論に至りました。「食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン」[3]に、詳しい内容が示されています。
[3]消費者庁:【事業者の方向け】栄養成分表示を表示される方へ

 このガイドラインによれば、「ミネラルを含む」という表記は、「栄養強調表示」のひとつである、「栄養成分の総称(ビタミン、ミネラル等)」の表示にあたります。このような表示をするためには、一定の要件(所定量以上の栄養素の含有)が条件となります。

 上述した各ミネラルについて、「含む旨」を表示するためには、以下の基準値以上の含有が必要です。
栄養成分液状食品100mlあたり固形食品100gあたり100kcalあたり
カリウム210mg420mg140mg
マグネシウム24mg48mg16mg
カルシウム51mg102mg34mg
0.51mg1.02mg0.34mg
※ナトリウムについては、「含む旨」を表示するための基準値はない。

 アクエリアス、ミロについて、含有量を確認すると、以下の通りです。
栄養成分アクエリアス
100mlあたり
アクエリアス
100kcalあたり
ミロ
100gあたり
ミロ
100kcalあたり
カリウム8mg 基準未満42mg 基準未満------
マグネシウム1.2mg 基準未満6.3mg 基準未満------
カルシウム------1500mg 基準以上375mg 基準以上
------21.3mg 基準以上5.3mg 基準以上

 上表の通り、アクエリアスでは、カリウム・マグネシウムとも、「含む」と表示できる基準値を満たしていません。一方、ミロは基準値を満たしており、「含む」の表示が可能です。

  以上のように、アクエリアスでは、カリウムやマグネシウムを「含む」と称することは、食品表示法の規定に違反します。このために、わざわざ「ミネラルとはナトリウムのことです。」と書いて、カリウムやマグネシウムを除外しているのです。


 じゃあ、最初から「ナトリウム含有」と書けば良いのでしょうに、なぜそうしないのか? それはおそらく、「ミネラル」と書く方が、印象が良いからだと思います。

 一方の「ミロ」では、ナトリウムでないミネラル(カルシウム、鉄)が含まれているので、堂々と「ミネラルを含む」と書いているのでしょう。ナトリウムなんて、塩なので、わざわざ書く必要がありません。


★まとめ:結局、アクエリアスの「ミネラル」=「塩」でした。


 アクエリアスの表示「ミネラルとはナトリウムのことです。」について調べました。以下が分かりました。

  • アクエリアスには、ミネラルとして「カリウム」「マグネシウム」も含まれる。
  • しかし、含有量が微量のため、「含有」と書くことは食品表示法に違反する。
  • このため、「ミネラル含有」の旨とともに、「ミネラルとはナトリウムのこと」と書いている。
  • 最初から「ナトリウム含有」とだけ書かないのは、おそらくイメージの問題だろう。


 アクエリアスには、ミネラルとして、ナトリウム(塩)以外も確かに含まれます。しかしそれらは微量であり、食品表示法では「含有」と示せないほどの程度です。


 過度な期待はせず、「実質的に含まれるミネラルは塩だけ」と割り切って、塩分補給のために飲むのが正解かもしれません。




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