家と子供と、今日のおじさん(仮)

2017年築の家で、妻+子供3人と過ごす記録です。ほのかに工学テイスト。


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 ボードゲーム「チューリングマシン(Turing Machine)」を買いました! パンチカードのギミックが素晴らしい、論理パズルゲームです。

 日本語版は2023/8/11、「すごろくや」から発売予定です。定価6270円。

<算数パズル「チューリング・マシン(Turing Machine)」の記事>
◎ボードゲーム「チューリングマシン」のルールと魅力
◎ボードゲーム「チューリングマシン」を実際に遊んだ感想
◎チューリングマシンの核心「エックス・パラドックス」を理解しよう


★数字当て論理パズル「チューリング・マシン」買いました!


 以前に購入検討したボードゲーム「チューリングマシン(Turing Machine)」。パンチカードを使って隠された数字を推理する、アナログな論理パズルです。そのあまりの魅力に、早々に購入しました。
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 マニュアル(英語版)を見て「これだ!」と思い、大興奮して、そのまま海外サイトで買ったのです。ところが、届いてみると、なんと「フランス語版」! 私を含めて、家族は、誰も読めません。なんてこった!
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 でも大丈夫。ルールはマニュアルでバッチリ把握しています。子供たち(娘11歳、長男8歳、次男6歳)とともに、さっそく遊びました。ゲームの準備には、アプリが必要です。モード、難易度、ヒント数などを選んで、「Generate(生成)」を押します。
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 すると、問題が生成されます。
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 中央に六角形タイルを置き、アプリの指示にしたがい、周辺に手がかりカード・計算カードを置きます。これで、準備は完了です!
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★パンチカードで、数字を推理しよう!


 このゲームは、手がかりに基づいて3桁の数字を推理して、ピタリと当てるゲームです。数字の各桁は、1~5のいずれかです。推理をするには、最初に3桁の数字を(適当に)選びます。選んだら、その数字に対応するパンチカード(計3枚)を選びます。
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 今回は、「432」を選びました。下のように、▲4、■3、●2の、3枚のパンチカードを持ちます。各カードには、穴が開いています。
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 次に、手がかりカードを1個選びます。今回は、下のカードを選びました。このカードは、▲の値を3と比較します。
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 手がかりカードの横にある計算カードを使って、検証を行います。3枚のパンチカードと、計算カードを重ねると…
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 緑色の「チェック」記号が現れました! これが「判定結果」です!
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 これは、①「432」について▲の値を3と比較した結果、と、②「正解の数字」について▲の値を3と比較した結果、の両者が、等しいことを示しています。「432」については、▲=4ですから、▲>3となっています。したがって、「正解の数字」も▲>3であることを示しています。つまり、▲の可能性として、4か5のいずれか、ということが分かりました。

 では、別の数字「132」を使うとどうでしょう。下の通り、判定結果は赤色の「バツ」記号です。
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 「132」では、▲=1なので、▲<3です。判定結果が「バツ」なので、「正解の数字」は、▲<3とは異なる、ということを示しています。つまり、「正解の数字」は、▲=3か、▲>3のいずれかです。可能性としては、▲=3、4、5のどれか、に絞れます。

 このようにして、数字を変えながら、手がかりカードを選んで、可能性を絞っていきます。

(以上、冷静に書いていますが、なぜカードを重ねると判定結果が示されるのか? このギミックがどうなっているのか、まったく分かりません。たぶんカードの中に、ちっちゃいけどすごいアナログAIが入っているのでしょう。)


★最初に数字を当てるのは誰だ!?


 ゲームはラウンド制になっています。1ラウンド中では、使う数字を変えることはできず、手がかりを3個まで使えます。ラウンドが終了したら、数字が分かった人がいるかを確認します。いなければ、使う数字を選び直して、次ラウンドを行います。各ラウンドで選んだ数字や、使った手がかりと判定結果は、専用のシートに記録していきます。(ゲーム中は、答えが分かるまでアプリは使いません。)
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 ラウンド終了時、「正解を見つけた」と思った人がいたら、その人は、秘密裏に回答をアプリに入力します。緑色ボタン「Verify(確認)」を押すと、正解かどうかが判定されます。
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 こうして、もっとも早いラウンドで数字を当てた人が、ゲームの勝者になります!



 なお、難易度は、簡単・普通・難しいの3段階から選べます。難易度が高いゲームでは、下のような複雑な手がかりも登場します。これは「▲か■か●のどれか1つについて、3と比較する」カードです。
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 このようなカードが複数登場すると、いよいよ頭が混乱してきます。相当の歯ごたえがあり、論理パズルが好きな人には、たまらないと思います。


★まとめ:パンチカードのアナログなギミックが素晴らしい!


 数字当てパズル「チューリング・マシン」。子供たち(娘11歳、長男8歳、次男6歳)と実際に遊んでの感想です。

◎素晴らしい点


  • パンチカード。3枚の数字カードを計算カードに重ねると、判定結果が浮かび上がる。説明書を読んで「どうなっているんだ?」と思い、実際にやってみて「どうなっているの?」と思う。アナログならではの、素晴らしい、超絶的なギミックだ。まるで実際に「アナログ・コンピュータ」が動作しているのかとすら感じさせる。なんど遊んでも、この「カードを重ねる」瞬間がとても気持ちがよい。
  • アナログ中心。同じ論理パズル系のゲームに「プラネットエックスの探索」「アルケミスト」などがあるが、それらはアプリから手がかりを得る仕組みになっている。しかしこの「チューリングマシン」では、アプリの出番はセットアップ時と、解答入力時だけ。ゲーム中の作業(手がかりの取得)は、完全にアナログのみの手続きで行われる。このため、手元の紙シートに情報を集約し、推理作業に集中できる。純粋に論理パズルを楽しむことができ、濃厚なプレイ体験ができる。
  • 豊富なバリエーション。3段階の難易度に加えて、使用カード数も選べる。毎日変わる問題「デイリーチャレンジ」もある。さらに超絶難しい「エクストリーム」「ナイトメア」まである。その日のメンバーや気分、所要時間に応じて調整できるので、いつでも遊びやすい。
  • 言語依存がない。カードには文字がたくさん書かれているが、これは読まなくても遊べる(今回、フランス語版を買ったため、誰一人読めない)。私、妻だけでなく、娘11歳、長男8歳も、問題なく遊べている。「数学記号」という万国共通の言語が、いかに素晴らしいかを感じさせてくれる体験だ。

◎今ひとつの点


  • アプリ依存。出題と回答には、アプリを使う。アプリがサポート終了になると、ゲームが遊べなくなってしまう不安がある。(2023/1/21、メーカーから、PDF版の問題集が公開された[1]。)
  • 筆記スキルが必要。結果をシートに記録していかないと、推理を進めるのが容易でない。このため、文字を書くのに慣れていない小さい子供(次男6歳)には、まだ難しそうに感じる。(それでも低難易度の問題は、解くことができるから驚きだ。)


[1]Le Scorpion Masque; Turing Machine - Printable Challenge Bank


★総評:期待以上。アナログ論理パズルの最高峰だ!


※期待以上/期待通り/失敗した、の3段階評価。

 購入前にマニュアルを読んで、鳥肌が立つほどの面白さを感じた商品です。数学に的を絞ったテーマ、心躍る物品(パンチカード)、洗練されたルール。

 実際に遊んでみても、たまらなく面白いです。パンチカードを重ねて判定結果が出る瞬間は、いつも興奮します。

 論理パズル好きのマストアイテムとなりうる、驚嘆すべき逸品です!!



 2023年、日本語版が「すごろくや」から発売されるそうです[1]。
[1]すごろくや:ツイッター 2022/8/28


 おまけ。箱には仕切りがあり、きっちりと物品が収まります。きっちり数字を当てる論理パズルにふさわしい、素晴らしい気遣いです。
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(補足)自前工作:ミニミニ・チューリングマシン


 どうしても、答えが浮き出る原理が知りたくて、簡易版を自前で作ってみました。商品と同じ3桁の数字ですが、各桁は1か2の2通りしか選べません。しかし、基本ルールは同じ。
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 数字を選んだら、検証エリアに重ねると、判定結果が出てきます。これはパンチカードで「111」を選び、「A=Bかどうか」を検証し、「A=Bである」という結果を得たところです。
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 この試作結果から、想像していた「アナログAI」の原理が正しいことが分かりました。今回作ったものは2進数ですが、商品は5進数、ということですね。

 また、この工作を経て、問題を作る手順も分かりました。しかし、手作業だと手間がかかりますし、検算も面倒です。アプリで問題を自動生成できるのは、制作者側にもとても便利、ということが分かりました。

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判定結果が表示されるのは穴が開くパターンの数を調整してそこに割り振っているのだと思います
ぽっぽろ | URL | 2023/08/20/Sun 14:05 [編集]
> ぽっぽろ さん
コメントありがとうございます。
 残念ながら、そうではなく、紙の中にちっちゃいAIが入っているのです。
 私の理論によれば、それは5進数のAIのはずです。
マツジョン | URL | 2023/08/20/Sun 18:14 [編集]



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