家と子供と、今日のおじさん(仮)

2017年築の家で、妻+子供3人と過ごす記録です。ほのかに工学テイスト。


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VILTROXの廉価な接写リングを買いました。45mmレンズと合わせて、マクロ撮影を楽しめます。


★お金がないマクロ撮影:接写リングを試す
 最近、プラモデルやミニカーなど、小物の撮影の機会が増えています。ミラーレス一眼(オリンパス)を使っているのですが、通常のレンズですと、小さな物を大きく写せません。例えば45mmF1.8や17mmF1.8だと、撮影倍率は最大0.1倍前後です。もっとも撮影対象に近づいても、写る範囲は150~200mm程度になってしまいます。これでは、小物の撮影には不十分です。
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 数年前に、マクロレンズの購入を検討しました(→こちらの記事)。しかし、安くても3万円程度(オリンパス30mmF3.5)もして、とても手が届きません。


 そこで今回、代替策として、「接写リング(マクロリング、マクロチューブ)」を購入しました。VILTROX(ビルトロックス)という、あまり聞き慣れないメーカーのものです。アマゾン通販で、約4500円でした。
[1]Shenzhen Jueying Technology: VILTROX - DG mount adopter
http://www.viltrox.com/en/index.php?m=index&a=show&cid=132&id=98
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★プラスチック製ボディ! VILTROXの接写リングDG-M43
 この「Viltrox(ビルトロックス)」ですが、まったくのノーブランドというわけではなく、ホームページ[1]があります。これによると、2007年設立の中国企業で、社名をShenzhen Jueying Technology(深セン市爵影科技有限公司)と言うようです。主力製品はLEDライトやHDMIモニターですが、一眼カメラ用製品として、各社向けマウントアダプターや、交換レンズも製造しています。
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 今回購入したのは、「Viltrox DG-M43 Automatic Extension Tube Set (AFレンズ用マクロエクステンションチューブ)」です。なんと、本体はプラスチック製です! マウント周辺の銀色部分だけ、金属製です。これまで、いろいろな廉価カメラ用品を試してきましたが、ここまで廉価を志向した製品は初めてです。高級志向が良しとされるカメラ業界にあって、こうした積極的なコストカットの姿勢は貴重です。私は歓迎したく、好印象を持ちました(でも、4500円もしたのですが)。なお、製造国は、MADE IN CHINAです。
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 厚さ10mmと16mm、2個のリングのセットになっています。リングには、きちんと接点が付いていて、オートフォーカスを使用可能です。ピントのマニュアル操作やプレビューなど、その他機能も問題なく使えます。
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 ただし、留意点として、アマゾンのクチコミ(レビュー)を見ると、マイクロフォーサーズ用ではないのですが、接点不良でカメラに不具合が出た、というような記述が見られました。念のため、接点間にショートがないか、テスターで確認してから使用することにしました。結果は、すべての接点で導通・絶縁とも問題なく、大丈夫と判断しました。
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 そして、PEN mini E-PM2に装着しました。手持ちのレンズをひと通り試したところ、45mmレンズが使いやすいようです。
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★さあ実験! 撮影倍率を確認する
 接写リングの効果を、実験で確認しました。下のように、接写リングを装着したカメラを三脚で固定します。定規を固定した箱を置き、カメラからの距離を測定できるようにしてあります。
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 次の手順で、実験を行いました。
  1. マニュアルフォーカスで、最も近い側まで合焦距離を移動させる。
  2. 箱を前後に移動させて、ピントを合わせる。
  3. カメラから箱までの距離(撮像面を基準)L[mm]を測定する(5mm単位)。
  4. 撮影した定規の目盛りから、映る範囲(幅)W[mm]を測定する。
  5. 合焦距離を最も遠い側(無限遠)にして、2~4を繰り返す。
 実験は、以下の組合せで行いました。使用カメラは、オリンパス・E-PM2(マイクロフォーサーズ規格)です。
 a)レンズ:45mmF1.8、接写リング:なし、10mm、16mm、10+16mm
 b)レンズ:17mmF1.8、接写リング:なし、10mm

 以上の実験によって、各レンズ・接写リングの組合せで、ピントの合う距離の範囲や、撮影倍率を知ることができます。撮影倍率は、次式で計算します。ここで、撮像素子の幅Ws=17.3mm(マイクロフォーサーズ)です。
 撮影倍率K=撮像素子の幅Ws[mm]÷カメラに映る範囲の幅W[mm]

◎レンズ:45mmF1.8
<接写リング:なし>
 ・最短合焦距離:L=475mm、W=139mm、撮影倍率K=0.12
 ・最長合焦距離:測定せず(無限遠となるため)
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<接写リング:10mm>
 ・最短合焦距離:L=245mm、W=50mm、撮影倍率K=0.35
 ・最長合焦距離:L=330mm、W=84mm、撮影倍率K=0.21
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<接写リング:16mm>
 ・最短合焦距離:L=210mm、W=37mm、撮影倍率K=0.47
 ・最長合焦距離:L=250mm、W=52mm、撮影倍率K=0.33
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<接写リング:10+16mm>
 ・最短合焦距離:L=190mm、W=25mm、撮影倍率K=0.69
 ・最長合焦距離:L=205mm、W=32mm、撮影倍率K=0.54
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◎レンズ:17mmF1.8
<接写リング:なし>
 ・最短合焦距離:L=250mm、W=212mm(推定)、撮影倍率K=0.08
 ・最長合焦距離:測定せず(無限遠となるため)
※最短合掌距離Wは、150mmの範囲が写るピクセル数から、全長あたりの写る範囲を計算した。
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<接写リング:10mm>
 ・最短合焦距離:L=90mm、W=25mm、撮影倍率K=0.69
 ・最長合焦距離:L=95mm、W=30mm、撮影倍率K=0.58
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★45mmレンズ+10~16mm接写リングが使いやすそう
 実験結果から、各レンズ・接写リングの組合せでの、撮影倍率と合焦距離は、以下の通りでした。
レンズ接写リング撮影倍率K合焦距離L合焦範囲ΔL
f=45mmなし0.12~0475mm~∞
f=45mm10mm0.35~0.2150~84mm34mm
f=45mm16mm0.47~0.3337~52mm15mm
f=45mm26mm0.69~0.5425~32mm7mm
f=17mmなし0.08~0250mm~∞
f=17mm10mm0.69~0.5825~30mm5mm

 以下のことが分かりました。
  • 接写リングを装着すると、無限遠ではピントが合わなくなる。
  • 同じ焦点距離のレンズでは、接写リングが厚いほど、撮影倍率が増す。また、合焦距離は近くなり、合焦範囲(最近~最遠)は狭くなる。
  • 焦点距離が小さいレンズほど、接写リングによる撮影倍率の変化が顕著になる。

 17mmレンズでは、合焦範囲が5mmと、かなりシビアになります(レンズからの距離が5mm以上ずれるとピントが合わなくなる、ということ)。また、写真を見ると分かるのですが、17mmレンズでは、画像が「つづら型」に歪んでしまいます。
 実用的には、45mmレンズと10mmまたは16mmのリングが、使いやすいと思います。

 なお、理論的には、以下のようになります。(詳しい導出過程は省きます。機会がありましたら詳述します。)
 ・最小撮影倍率:K1=S/f
 ・最大撮影倍率:K2=(S/f)+K0
 ・最小合焦距離:L1=f×(1+K1)^2/K1
 ・最大合焦距離:L2=f×(1+K0+K1)^2/(K0+K1)
 ここで、
 ・f:元のレンズの焦点距離[mm]
 ・S:接写リングの厚さ[mm]
 ・K0:元のレンズの最大撮影倍率
 
 S/fが大きいほど、撮影倍率が大きくなります。焦点距離fが短いと、撮影倍率は稼げますが、歪みがひどくなりやすいようです。焦点距離はほどほどに、リング厚さSを増すのが、撮影倍率を高めるのには適していると思います。また、元の撮影倍率が高いレンズを選んだほうが、ピントの合う距離範囲を広くできて、使いやすくなります。


★作例:接写リングで撮ってみました。
 というわけで、45mmレンズと接写リング10mm、または16mmで、身近なものを撮ってみました。すべて、オートフォーカス&手持ちで撮影しています。手ブレ補正が、よく機能しているようです。クリックすると、大サイズで確認できます(1920x1440ピクセル)。

◎45mmレンズ+10mm接写リング
 撮影倍率は0.21~0.35。画面の幅は50~84ミリとなります。ミニカーなどの撮影に、具合が良さそうです。
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◎45mmレンズ+16mm接写リング
 撮影倍率が0.33~0.47倍に上がります。0.47倍と言えば、35mmフィルム換算で、ほぼ等倍(1:1)です。画面の幅は36~52mmとなり、顕微鏡(マイクロスコープ)的な写真が撮れます。ただ、小物撮りには、やや行き過ぎの感があります。
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 今回、接写リングでの撮影を通して、マクロ撮影がどんなものなのか、雰囲気をつかむことができました。当初狙っていたマクロレンズ30mmF3.5の最大撮影倍率は1.25倍(換算2.5倍)ですが、そこまでの倍率が不要そうである、ということが分かりました。
 接写リングでの撮影は、マクロレンズの購入要否の検討に、たいへん役立つ体験だと思います。しばらく撮影を続けてみて、マクロレンズが私に必要か、より倍率の低いレンズ(例えば12-40PROなら、最大撮影倍率0.3)でも間に合うのか、見当をつけたいと思います。


★まとめ:接写リング、なかなか楽しいです!
 VILTROXの接写リングを買いました。使ってみて、メリット、デメリットをまとめます。

◎メリット
・高額なマクロレンズ(3万円~)を買うことなく、マクロ撮影を楽しめる。
・本体はプラスチック製。低価格を追求する思想が素晴らしい。
・10mmと16mmのセットで、撮影対象によって使い分けできる。
・接点付きなので、オートフォーカスや絞りプレビューがそのまま使える。
・素通しのリングなので、レンズの光学性能に影響を及ぼさない。

◎デメリット
・装着時に多少のガタがあり、状態によっては片ボケすることがある。
・接点の初期不良が報告されており、使用前に検品しておかないと不安。
・見た目が安っぽいので、やや高額(4500円)に思える。3000円台なら嬉しい。
・(接写リングの一般的なデメリットとして)撮影可能な距離の範囲がかなり狭いので、撮影対象に制約がある。

 マクロ撮影ができるのは楽しいのですが、接写リングなので、撮影可能な距離の範囲がかなり狭く、使い勝手が良いとは言えません。しかし、マクロレンズの購入要否を検討する目的では、十分な役目を果たせそうです。しばらく使ってみて、マクロレンズを買うかどうか、決断したいと思います。



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