家と子供と、今日のおじさん(仮)

2017年築の家で、妻+子供3人と過ごす記録です。ほのかに工学テイスト。


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夏休み、小学生を連れて訪ねる、東京の科学系博物館・3館を比較します。
・国立科学博物館(上野)
・日本科学未来館(お台場)
・科学技術館(九段下・北の丸公園)

 我が家の小学2~3年生を連れて行って、いちばん「ピンと来た」博物館は、いったいどれだったでしょうか?


★夏休み、子供と科学技術&工学・数学・物理学を学ぼう!
 私は、理系学科の出身で、専門は工学(機械)でした。このため、子供にも、理系科目の教育を受ける機会を持って欲しいと思っています。娘は8歳、小学3年生になりましたので、娘と2人で、科学系・技術系・工学系の博物館をいくつか訪れています。これまでに訪問したのは、以下の3館です。

1)国立科学博物館
 独立行政法人・国立科学博物館が運営します。1877年創立の、国立の唯一の総合科学博物館とされます[1]。東京・上野駅から徒歩5分。
[1]国立科学博物館:
https://www.kahaku.go.jp/

2)日本科学未来館
 国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)が運営します。2001年開館。「日々の素朴な疑問から最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求、生命の不思議まで、さまざまなスケールで現在進行形の科学技術を体験」できる博物館とのこと[2]。東京・お台場、テレコムセンターから徒歩4分。
[2]JST:日本科学未来館
https://www.miraikan.jst.go.jp/

3)科学技術館
公益財団法人・日本科学技術振興財団が設立した施設です。「展示は参加体験型のものが多く、見たり、触ったりして楽しみながら、科学技術に興味、関心を深めていただけるように構成」されているとのこと[3]。東京・九段下から約800メートル。武道館で有名な、北の丸公園にあります。
[3]日本科学技術振興財団:科学技術館
http://www.jsf.or.jp/index.php

 以上3館は、いずれも都内屈指の、大型の科学技術系博物館です。しかし、実際に訪問してみて、その内容は、かなり異なるように感じました。以下、それぞれの博物館の特徴をまとめます。


★1)自然系の展示が充実!国立科学博物館
 最初は、国立科学博物館です。英名の「National Museum of Nature and Science」の示す通り、「Natrure」すなわち「自然」を中心とした科学の展示が充実しています。
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 圧巻なのは、動物のサンプル(はく製)です。陸、空、海の生き物が、それはそれはたくさん、並んでいるのでした。
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 海コーナーです。娘が手にしているのは、スタンプラリーのようなキット(「かはくたんけん隊」400円、4~6歳向けですが、小学生でもOK)です。パンフレットに書かれた展示物を探して、その展示物に関わる問題を解く(観察して、あるいは説明を読んで答える)、というものです。こういうキットがあると、ただ「へえー」と言って終わり、とならないので、いっそう展示を楽しめると思います。
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 技術系の展示もあるのですが、「技術史」としての色が強くなっているように見えます。技術そのものを詳細に展示するのではなく、技術の変遷を扱っています。例えば、各時代に使われていた時計とか。
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 最先端の技術ではありませんが、すべての技術は、過去の技術を下敷きにして、造られています。昔の工作機械(鉄を削る機械)が見られて、おじさんは大興奮でした。こういう「実物」の展示は、たいへん印象深いですね。
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 体験型の展示は、あまり多くありません。写真は地震の震源地を予測するゲーム。多人数で楽しめて、実際と同じ思考方法を使って、ありがちな「ただのテレビゲーム」となっていない点が、素晴らしいです。
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 国立科学博物館は、「科学館」と聞いてイメージするものが、すべてそろっていると感じました。特に動物のはく製は、魚類、鳥類、哺乳類、昆虫などなど、種類も数も豊富で、圧倒的です。小学校低学年でも分かりやすく、満足度が高いと思います。


★2)先進の科学技術をモデルで具体化!日本未来科学館
 日本未来科学館の英名は「The National Museum of Emerging Science and Innovation」。科学の中でも、先端科学とイノベーションを扱う科学館、ということでしょうか。館の中は、大きな地球型ディスプレイ「ジオ・コスモス」がシンボルとなっています。実際の気象衛星などのデータが、表示されているんですよ!(未来科学館の訪問記は、こちらの記事もごらんください。)
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 「未来」という名だけあり、未来を連想させる展示が、豊富に並びます。例えばロボット。これはHONDAの有名2足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の、実際に動く展示(プレゼンテーション)です。実際に歩いたり、走ったり、ケンケンまでもできてしまうのです。21世紀なら当然でしょ、と思っているアナタも、実際に見れば「こりゃすげえ!」と驚くこと間違いなし。
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 こちらは、H-IIAロケットに使われた、メインエンジンの実物だそうです。
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 情報科学系の展示もあります。インターネットの物理モデルは、情報をビット(1と0の並び)に変換し、伝送し、復号する手順を、ボールを使って物理的に理解できるようになっています。
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 おなじく情報系のアトラクション「アナグラのうた」。来場者の動きや声などの情報をもとに、データを解析して、来場者それぞれのテーマソングを作ってくれる仕掛けです。いわゆる「ビッグデータ」のようなものでしょうか。
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 こちらは「創薬」がテーマ。狙った化学構造に合うように、ブロックを組み合わせて治療薬を作るゲーム、だったか。
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 この未来科学館では、そのままでは理解しにくい概念を、具体性のあるモデルに表現して、直感的に分かるような説明をする試みをした展示が、特徴的だと感じました。上述のインターネット物理モデルや創薬ブロックのほかに、災害が起こるしくみをモデル化したピタゴラ装置のような模型や、現在と未来の両面から課題の解決を考えるゲーム「未来逆算思考」、などがあります。たしかにモデル化することで、目的とアプローチのイメージはつかめるのですが、反面、現実(実際にやっていること)がさらに遠のいてしまうようにも思えます。小学3年生には、正直、難しい展示が多いと感じました。(理系学科専攻の私にも、正直、難しかったですよ!)


★3)身近な科学の体験展示が充実!科学技術館
 運営母体が国立である上述の2館に対して、こちらの「科学技術館」は、公益財団法人が運営しています。英名は「Science Museum」とのことで、おや?技術(Technology)が消えてしまっているのは、なぜでしょう。展示内容としては、「Engineering(工学)」に近い気がします。(科学技術館の訪問記事は、→こちらもご参照ください。)
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 体験型の展示が、非常に多いのが特徴です。こちらはよく見る「ピタゴラ装置」の類なのですが、来場者が個々のメカを操作することで、大きな鉄球を少しずつ先に進めることができるようになっています。
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 クレーン車の操縦ができる、シミュレーターです。実際に鉄球をつかんだり離したりできるので、迫力があります。両手を使う操作って、難しいのがよく分かります。
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 こちらは「ばね」を使った射撃マシーン。こうした展示物の中には、民間企業が協力して作られたものが数多くあるようです。メンテナンスも行き届いていて、さすが都心の大型科学館。
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 タイミングよくボタンを押して、モーターを回すゲーム。この調子で、ほとんどの展示が、体験型になっているので、小学校低学年~中学年であっても、飽きることなく遊べます。
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 テレビゲーム的な展示も、充実しています。シールド工法でトンネルを掘るマシーン。このような、マニアックな体験型展示がたくさんあるので、工学部出身のおじさんは、卒倒するほど興奮してしまうのでした。
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 科学技術館の特徴は、とにかく体験型展示が多い点です。そして、扱っている内容も、工場の機械、自動車、電気機器、金属材料など、なじみやすいものばかりです。小さい子供でも、内容をスムーズに受け入れて、楽しむことができるでしょう。実際、今回紹介した3館の中では、いちばん娘が楽しそうに遊んでいたのが、この科学技術館でした。ネガとしては、科学・技術を適用した「結果」に焦点が当たりやすく、各々の技術の基盤となる科学の内容や考え方について、考察する機会を持ちにくいことでしょうか。


★まとめ:夏休みは科学館で理系科目に親しもう!
 最後に、3館の特徴をまとめておきます。
1)国立科学博物館
 動物・自然の展示がいっぱい!科学を学ぶなら、まずはここから。
2)日本科学未来館
 最先端の科学が集まる応用編!難しい概念のモデル化が特徴的だぞ。
3)科学技術館
 技術・工学の体験展示が充実!身近な機械の仕組みを学びたいならここ。

 以下、私見です。
 最初の一歩なら、国立科学博物館がおすすめです。自然(動物、人間)が相手なので、分かりやすく、安心感があります。圧倒的な展示量で、一日見ても見きれませんでした。
 そして、人よりモノに興味がある(男の子に多い?)、機械や電気に関心がある、というように、興味の方向性が明確であれば、科学技術館。そうした子供たちは、きっと一日じゅう、体験展示で飽きずに遊ぶことでしょう。(個人的には大ヒットだったのですが、娘は中身をじゅうぶん理解しないまま遊んでいるだけのようだったのが、いまひとつの点でした。)
 次点は、日本科学未来館。正直、我が家の小学生にはツラく、成果としてはイマイチだったと思います。ただ、アシモは一見の価値ありです。


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(補足) 連休の混雑情報
 連休におでかけとなると、この種の施設は、たいへん混雑します。そこで参考までに、混雑状況のメモを付記します。

1)国立科学博物館
 私たちは、昨年(2018年)のゴールデンウィークの祝日に訪問。昼食は、休憩所で持参品(パン)を食べましたが、イスが少なく、端の地面に座って食べました。体験型展示が少ないため、列に並ぶことはほとんどありませんでした。シアター360は、30分ほど並んだ記憶があります。

2)日本科学未来館
 今年(2019年)の夏休み、連休外の日曜日に訪問。海外からの来客も多いようで、たいへんな混雑でした。チケットの購入に約30分。中も混雑しており、体験型展示は、1回につき30分ほど並ぶ状況でした。昼食スペース(1F)は、昼前には混雑はさほどでなく、ゆっくりとランチ(持参のパン)を楽しめました。

3)科学技術館
 今年(2019年)のゴールデンウィーク、祝日に訪問しました。混雑はそれほどでなく、昼食スペースも数か所あり、ランチのほか、おやつタイムもゆっくりとれました。体験型展示も、短時間で終わるものが多く、数も多いので、5~10分並べば順番が回ってきました。


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