【今日の料理】 2011/6/2 夕食
今日は,雨の中,自動車でショッピングモール(深谷アリオ)まで行ってきました.
目当ては,娘(2.7ヶ月)の,服です.最近,お腹がプックリふくれてきた娘は,今までの服では窮屈そうです.身長は60~70cmなのですが,70cmの服では,お腹がパッツンパッツンなのです.乳児の成長は,とても早く,あっという間に服が小さくなってしまいます.
遠出をした娘は,慣れない刺激で興奮したのか,帰ってから機嫌が良く,声を立てて笑っていました.そして,風呂に入った後は,ぐっすりと眠りにつきました.おやすみなさい,娘.
★米飯
★みそ汁,じゃがいも・キャベツ
★ぶり大根
妻が作ってくれました.圧力鍋,加圧12分.
今日ののぶりあらは,1盛=398円と,ややお高いです.その分,しっかりと肉があって,食べ応えがありました.まだ沢山残っています.明日は,味が染みて,またおいしくなると思います.
★五目豆
おとといからの,残りです.あまり,売れません.
★トマト
★きゅうり
★りんご
【今日の料理工学】 煮物の中で何が起きているか?~温度・煮え・染みのコラボレーション
前回まで,煮物の調理の間に生じる現象について,考察してきました.
今回は,煮物の調理の間に起きている現象について,まとめてみます.
これまでの考察から,煮物では,次のようにして,調理が進むと考えられます.
1)温度の上昇:材料の温度が上がる …熱伝導
2)材料の煮え:材料が柔らかくなる …材料の破壊
3)味の染み:材料に味が染みる …拡散
上の1)~3)は,同時並行で進むと考えられます.しかし,2)と3)には,次の特徴があります.
2)材料の煮え
・温度が高くなるほど,材料の破壊の速度が急激に増す.(過去の記事より)
3)味の染み
・温度が高くなるほど,染みの速度が緩やかに増す.(過去の記事より)
・材料の破壊が進行するほど,染みの速度が増す.(過去の記事より)
以上のような特徴を踏まえると,煮物の調理は,図1のように進むと考えられます.
<図1>

図1では,横軸に時間tをとり,縦軸を温度,煮え,濃度とした,3種類のグラフを描いてあります.このグラフに沿って,煮物の調理の進行を説明します.※図1は,イメージ図であり,実測結果や計算結果ではありません.
1)時間t=0から加熱を始めると,材料の温度Tが上昇する.
温度Tは,例えば10分程度で,調味液の温度T0(普通鍋では100℃)と等しくなる.
2)材料の煮え(破壊の程度)mは,温度Tが低いときには,あまり進行しない.
しかし,温度Tが高まるにつれて,破壊の進行速度が,急激に速まる.
材料の煮えmは,例えば20~30分で,進行しなくなる(破壊が完了する).
3)濃度(味の染み)cは,温度Tが低く,煮えmが小さいときには,あまり進行しない.
しかし,温度Tが高まると,味の染みの速度は,多少ながら速まる.
さらに,材料の煮えmが進むと,味の染みの速度は,かなり速まる.
濃度cは,例えば数時間で,調味液の濃度c0と等しくなる.
以上を見ると,時間の進行とともに,
・「温度の上昇」が,主に進む段階,
・「材料の煮え」が,主に進む段階,
・「味の染み」が,主に進む段階,
というように,主要な現象は,おおむね順番に切り替わっていくと考えられます.各現象が,順次進んでいくことによって,おいしい煮物が完成するのです.
(補足)
これまで,煮物の中の各現象を支配する式を紹介しました.
1)温度の上昇の支配式:熱伝導方程式(過去の記事より)
2)材料の煮えの支配式:化学反応の速度の式(過去の記事より)
3)味の染みの支配式:拡散方程式(過去の記事より)
2)の温度依存性は,アレニウスの式で記述できます(過去の記事より)
3)の温度依存性も,アレニウスの式で記述できます(過去の記事より)
3)の煮え依存性は,まだ,記述する式がありません.しかし,大雑把には,拡散係数D=係数a×煮えm+係数b,というように,線形近似できそうな気がします.
以上を総合すると,煮物の中の全ての現象を,数学的に記述できることになります.したがって,煮物のでき具合をコンピュータで予測する,「煮物シミュレータ」を作ることも,そう難しくはなさそうです.ただし,シミュレーションの実用に当たっては,各係数を定めるために,実験が不可欠と思われます.あらゆる材料や調味料について実験データを集めるのは,たやすい仕事ではなさそうです.
【今回の結論】
次の3つの現象が,順次進むことで,煮物は完成すると考えられます.
1)材料の温度の上昇.
2)材料の構造の破壊(柔らかくなる).
3)材料への味の染み.
(煮物編・おわり)
【バックナンバー】
煮物編・前の記事:温度上昇と味の染み
煮物編・一覧へ
今日は,雨の中,自動車でショッピングモール(深谷アリオ)まで行ってきました.
目当ては,娘(2.7ヶ月)の,服です.最近,お腹がプックリふくれてきた娘は,今までの服では窮屈そうです.身長は60~70cmなのですが,70cmの服では,お腹がパッツンパッツンなのです.乳児の成長は,とても早く,あっという間に服が小さくなってしまいます.
遠出をした娘は,慣れない刺激で興奮したのか,帰ってから機嫌が良く,声を立てて笑っていました.そして,風呂に入った後は,ぐっすりと眠りにつきました.おやすみなさい,娘.
★米飯
★みそ汁,じゃがいも・キャベツ
★ぶり大根
妻が作ってくれました.圧力鍋,加圧12分.
今日ののぶりあらは,1盛=398円と,ややお高いです.その分,しっかりと肉があって,食べ応えがありました.まだ沢山残っています.明日は,味が染みて,またおいしくなると思います.
★五目豆
おとといからの,残りです.あまり,売れません.
★トマト
★きゅうり
★りんご
【今日の料理工学】 煮物の中で何が起きているか?~温度・煮え・染みのコラボレーション
前回まで,煮物の調理の間に生じる現象について,考察してきました.
今回は,煮物の調理の間に起きている現象について,まとめてみます.
これまでの考察から,煮物では,次のようにして,調理が進むと考えられます.
1)温度の上昇:材料の温度が上がる …熱伝導
2)材料の煮え:材料が柔らかくなる …材料の破壊
3)味の染み:材料に味が染みる …拡散
上の1)~3)は,同時並行で進むと考えられます.しかし,2)と3)には,次の特徴があります.
2)材料の煮え
・温度が高くなるほど,材料の破壊の速度が急激に増す.(過去の記事より)
3)味の染み
・温度が高くなるほど,染みの速度が緩やかに増す.(過去の記事より)
・材料の破壊が進行するほど,染みの速度が増す.(過去の記事より)
以上のような特徴を踏まえると,煮物の調理は,図1のように進むと考えられます.
<図1>

図1では,横軸に時間tをとり,縦軸を温度,煮え,濃度とした,3種類のグラフを描いてあります.このグラフに沿って,煮物の調理の進行を説明します.※図1は,イメージ図であり,実測結果や計算結果ではありません.
1)時間t=0から加熱を始めると,材料の温度Tが上昇する.
温度Tは,例えば10分程度で,調味液の温度T0(普通鍋では100℃)と等しくなる.
2)材料の煮え(破壊の程度)mは,温度Tが低いときには,あまり進行しない.
しかし,温度Tが高まるにつれて,破壊の進行速度が,急激に速まる.
材料の煮えmは,例えば20~30分で,進行しなくなる(破壊が完了する).
3)濃度(味の染み)cは,温度Tが低く,煮えmが小さいときには,あまり進行しない.
しかし,温度Tが高まると,味の染みの速度は,多少ながら速まる.
さらに,材料の煮えmが進むと,味の染みの速度は,かなり速まる.
濃度cは,例えば数時間で,調味液の濃度c0と等しくなる.
以上を見ると,時間の進行とともに,
・「温度の上昇」が,主に進む段階,
・「材料の煮え」が,主に進む段階,
・「味の染み」が,主に進む段階,
というように,主要な現象は,おおむね順番に切り替わっていくと考えられます.各現象が,順次進んでいくことによって,おいしい煮物が完成するのです.
(補足)
これまで,煮物の中の各現象を支配する式を紹介しました.
1)温度の上昇の支配式:熱伝導方程式(過去の記事より)
2)材料の煮えの支配式:化学反応の速度の式(過去の記事より)
3)味の染みの支配式:拡散方程式(過去の記事より)
2)の温度依存性は,アレニウスの式で記述できます(過去の記事より)
3)の温度依存性も,アレニウスの式で記述できます(過去の記事より)
3)の煮え依存性は,まだ,記述する式がありません.しかし,大雑把には,拡散係数D=係数a×煮えm+係数b,というように,線形近似できそうな気がします.
以上を総合すると,煮物の中の全ての現象を,数学的に記述できることになります.したがって,煮物のでき具合をコンピュータで予測する,「煮物シミュレータ」を作ることも,そう難しくはなさそうです.ただし,シミュレーションの実用に当たっては,各係数を定めるために,実験が不可欠と思われます.あらゆる材料や調味料について実験データを集めるのは,たやすい仕事ではなさそうです.
【今回の結論】
次の3つの現象が,順次進むことで,煮物は完成すると考えられます.
1)材料の温度の上昇.
2)材料の構造の破壊(柔らかくなる).
3)材料への味の染み.
(煮物編・おわり)
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