電子辞書(20年もの)の液晶画面がシワシワになってしまいました。これは「ビネガーシンドローム」と呼ばれる経時劣化のようです。自前での修理を試みました。
★「ビネガーシンドローム」で液晶画面がシワシワ!
私の愛用する電子辞書(カシオ・Ex-Word XD-R7100)は、もう20年も使っている年代物です。パーツのそこかしこにヒビが入り、だましだまし使ってきました。

ある日、その電子辞書の画面を開くと、液晶画面がシワシワになっていました。前に使ったときは大丈夫だったはずなのですが。

拡大してみると、表面が波打って、ザラザラしていることが分かります。この波打ちがひどく、文字を読むのも難しい状態になっています。電子辞書として用をなしません。

気泡のように、浮き上がっている箇所もありました。さすがに20年もの、もう寿命なのでしょうか。

ネットを調べてみると、この現象は「ビネガーシンドローム(酢酸シンドローム)/Vinegar Syndrome」と呼ばれているようです[1][2]。映画用フィルムなどで頻繁に見られ、「酢酸セルロース(トリアセチルセルロース/TAC)」という合成樹脂の劣化によって生じる現象だそうです。
湿度の高い環境で同樹脂を長期保存すると、加水分解によって酢酸が生じ、樹脂の硬化や収縮などの変質が生じるとのことです。ここで生じた酢酸による自己触媒作用により、この反応は加速度的に進むらしい[4]。このとき酢酸が生じるため、この現象が起きた樹脂では、すえたような強いニオイがすると言われています。
液晶画面は、ガラス板に「偏向板」と呼ばれる板材が設置されています。この偏向板は、ポリビニルアルコール(PVA)が主体ですが、その表層に上述の「トリアセチルセルロース(TAC)」の層が形成されているそうです[3]。この「TAC」層が劣化することで、今回のような「しわしわ」が生じていると考えられます。
確かに、今回しわしわになった電子辞書を開くと、酢のようなニオイがしています。これは「ビネガーシンドローム」と考えて、おそらく間違いないと思います。
[1]Wikipedia: Vinegar syndrome
[2]ウィキペディア:アセチルセルロース
[3]ウィキペディア:偏向板
[4]MediaWiki:Vinegar syndrome
★応急処置! 紙やすりで平らにしよう
原因は分かったのですが、どう対処すればよいでしょうか。ネットで検索すると、「偏向板」をまるまる交換する修理方法が見つかります。しかし、偏向板は液晶画面本体(ガラス板)に強固に固定されているので、剥がすのは容易ではないように見えます。乱暴に扱うと、液晶画面本体を破損してしまうリスクがあります。
そこで応急処置として、紙やすりを使って、表面を平らにすることを試みました。しわしわなのが偏向板であるのなら、凸部を削り落としたとしても、液晶画面の機能に大きな支障はないはずです。1000番の紙やすり(耐水ペーパー)を使い、少しずつ削ってみました。

一部を削ってみた状態。しわしわによる光の乱反射がなくなり、字が読みやすくなりました。そして、液晶の表示にも問題がありません。

改善が確認できたので、全体に紙やすりをかけます。凸部が除去されて、指でなでても凹凸を感じない程度になりました。

成功です。画面が読めるようになりました。やや読みにくいですが、以前はまったく読めない状態でしたから、大幅な改善です。

★シンドロームは進行するのか? いったん様子見
ひとまず文字が読めるようになりましたが、心配はあります。この「ビネガーシンドローム」はいったん発生すると、酢酸の発生によって、進行が加速するというのです。また再び、画面がしわしわになってしまう可能性はあります。
下の画面は、数日後の状況です。しわしわの進行は見られません。

ただ、ところどころ、表面が白くなっていました。気泡のようになっていた部分について、偏向板の表面がはがれてしまったためのようです。しかし部分的なので、普通に使う上では許容範囲です。

今後どうなるのか、経過観察をしたいと思います。
★まとめ:ビネガーシンドロームの自前修理
電子辞書の液晶画面のシワシワを自前修理しました。分かったことのまとめです。
- 液晶画面の表面がシワシワになり、文字を読むのが困難になった。
- シワシワは「ビネガーシンドローム」という現象によるものだった。
- この現象は、液晶画面の「偏向板」に用いる「トリアセチルセルロース」の経年劣化による。
- この劣化で「酢酸」が発生し、すえたような強いニオイが発生する。
- 表面のシワシワを紙やすりで削りおとすことで、文字を読めるようになった。
液晶画面がしわしわになる「ビネガーシンドローム」。偏向板の交換が難しい場合は、やすりで表面の凸部を削り落とすだけでも、一定の効果があります。
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魔法の森を探索し、有用なアイテムを集めよう。「競り」と「パズル」が融合したシステムが興味深い。さあ、買うべきか、買わざるべきか?
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「ノクターン」。

画像出典:Flatout Games; Nocturne 英語版ルールブック (2023 Draft)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:ノクターン/夜想曲
・作者:David Iezzi
・絵師:Beth Sobel
・原題:Nocturne
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): Flatout Games [1][2][3]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:30~45分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Kickstarter: Nocturne
[2]Board Game Geek: Nocturne (2024)
[3] Flatout Games: Nocturne
2)テーマ
・年代:魔法の世界
・場所:月夜の森
・プレイヤーの立場:キツネの魔法使い
・目的:魔法のアイテムを集めること。
・行うこと:
・森を歩き、有用なアイテムを見つける。
・精霊に捧げものをして、アイテムをもらう。
3)外観
・絵柄:シリアス系ファンタジー絵本のような絵柄
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個
・木製コマ:約50個
・紙製タイル:約80個
・カード:約60枚
・箱サイズ:24×24cm(ラウハサイズ)
・共通エリア:30×25cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Flatout Games、2023 Draft)を和訳参照した情報。
○基本システム
・共通エリアへのコマ配置(物品の獲得)
・セットコレクションによる勝利点獲得)
○主要物品
・共通エリア:
・タイル売場:格子状にタイルを配置。
・目標カード:達成で得点。
・共通ボード:追加タイルが置かれる。
・個人物品:
・人物カード:特殊能力を与える(応用ルールのみ)。
・個人目標カード:達成で得点。
・数字コマ:共通エリアでタイル取得権を競う。
○大まかな手順
- ラウンド制。全2ラウンド。
- 開始プレイヤーは、以下を行う。
①売場のタイル1個を選ぶ。
②そのタイルに、自色の最小の数字コマを置く。 - 時計まわりに、以下を行う。
・直前のコマの隣のタイルに、自色の数字コマを置く。
・前のコマより大きい数字のコマを置く。
・置く代わりに、パスができる。 - 全員がパスをしたら、以下を行う。
①最大の数字コマを出した人は、その下のタイルを得る。
②最大の数字コマは、裏返して場に残す。
③それ以外の数字コマは、持主の手元に戻る。
④手元に戻す代わりに、共通ボードにコマ1個を置ける。
⑤タイルを取った人が、次の開始プレイヤーになる。
⑥以上を繰り返す。2~ - 売場のタイルが尽きたら、ラウンド終了。
①共通ボードのコマ順位に応じ、タイルを得る。
②手持ち数字コマに応じ、新規の数字コマを得る。
③共通エリアを更新する。
④次ラウンドへ。2~ - 全2ラウンドを終えたら、ゲーム終了。
○勝敗
・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:
・取得タイル、共通目標、個人目標。
○特徴的な要素
- 共通エリアに格子状に並ぶタイルの取得権を競う。
- 直近の数字コマの隣のタイルに、自色数字コマを置ける。
- 前より大きい数字の数字コマだけ置ける。
- 数字がいちばん大きい人が、そのタイルを取得する。
- タイルのない場所には、数字コマは置けない。
- 袋小路のタイルに数字コマを置いたら、自動的に取得権を得る。
- 直近の数字コマの隣のタイルに、自色数字コマを置ける。
- 数字コマは共通ボードにも置ける。
- タイル取得の後、各人は使用した数字コマを手元に戻す。
- タイル取得に使った数字コマは、手元に戻らない。
- 手元に戻るコマのうち1個を、共通ボードに置ける。
- 共通ボードのコマは、数字の大きい順に、所定数まで並ぶ。
- ラウンド終了時、数字の大きい人はボード上のタイルを得る。
- タイル取得の後、各人は使用した数字コマを手元に戻す。
- ラウンド終了時、数字コマの更新がある。
- 手元のコマの大きい人から、大きい数字の新コマを得る。
- 新コマを得ただけ、小さいコマを捨てる。(コマ総数は不変)
- 手元のコマの大きい人から、大きい数字の新コマを得る。
- タイルのセットコレクションで得点する。以下がある。
イ)骨:記載の得点。
ロ)羽根:枚数に応じ得点。
ハ)キノコ:種類別の枚数に応じ得点。
ニ)薬草:記載得点+枚数に応じた得点。
ホ)卵:所持数の順位に応じ得点。
ヘ)呪いの箱:記載の減点。
ト)ルーンストーン:取得時、個人目標カードを得る。
チ)鏡石:いずれかのタイルとして使える。 - 以下の要素がある。
- 共通目標カード:達成で取得・得点。ラウンド終了時に更新。
- 個人目標カード:終了時、条件に応じ得点。
- 共通目標カード:達成で取得・得点。ラウンド終了時に更新。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・目標カード、人物カードの内容は、文字による説明。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品の数を調整する。
・1人用:無人プレイヤーと競う。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・毎回、同じ物品を使う。
・ランダム要素:
・タイル、目標カードの出現順はランダム。
・応用ルール:
・プレイヤー個別能力を与える応用ルールがある。
6)入手性
・キックスターター情報[1]:
・プレッジ元 :Flatout Games
・プレッジ期間 :2023/12/9まで
・プレッジ金額 :29USドル+送料21USドル
・発送時期:2024/9予定
・一般販売予定:
・発売予定時期:
・メーカー価格:
・日本語版の発売予定:
・2023/11/23時点、日本語版の発売情報は見つからない。
[1] Kickstarter: Nocturne
[2]Board Game Geek: Nocturne (2024)
[3] Flatout Games: Nocturne
★考察:「ノクターン」の魅力と懸念点
ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。
◎魅力を感じた点
- パズル+オークション。数字コマを使ってタイルを競り取るシステムだが、前のコマと隣接するタイルにしかコマを置けない。袋小路に追い込めば、小さい数字コマでもタイル取得ができる。オークション系ゲームの「相場観」が苦手だが、このシステムなら楽しめる可能性がある。
◎懸念点
- 雰囲気。魔法世界であるが、暗めで地味なイメージ。主人公がキツネである理由も理解できない。ゲームの世界にのめりこむ、という体験ができず、楽しみの程度が限られてしまいそうだ。
★判定結果:「ノクターン」は買うべきか?
以上を踏まえて、「ノクターン」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
パズルとオークションが融合したタイル取得システムが興味深い。反面、暗めで地味な世界観がなじめません。残念ながら、購入候補からは除外します。
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君は「木」だ。森を覆うキノコネットワークと協働して、子孫の繁栄を目指せ。共用タブロービルダーをうまく活用しよう。
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「アンダーグローブ/Undergrove」。

画像出典:Alderac Entertainment Group; Undergrove 英語版ルールブック (2023)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
★YOUTUBE
1)基本情報
・タイトル:アンダーグローブ
・作者: Elizabeth Hargrave, Mark Wootton
・絵師:Beth Sobel
・原題:Undergrove
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): Alderac Entertainment Group [1]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:60~90分
・推奨年齢:10歳以上
[1] Kickstarter: Undergrove designed by Elizabeth Hargrave & Mark Wootton
[2]Board Game Geek: Undergrove (2024)
2)テーマ
・年代:現代
・場所:北アメリカ北西・太平洋岸の森
・プレイヤーの立場:ダグラスファーの木(マツ科の針葉樹)
・目的:子孫を繁栄させること。
・行うこと:
・光合成で炭素をつくる。
・キノコと栄養素を交換し、共存共栄をはかる。
・種を飛ばし、根を張り、子孫を成長させる。
3)外観
・絵柄:図鑑のような詳細なキノコの絵
・コンポーネント(通常版):
・ボード:メインボード1個、個人ボード4個
・木製コマ:約150個
・紙製タイル:約40個
・紙製チップ・コマ:約120個
・カード:約10枚
・箱サイズ:24×24cm(ラウハサイズ)
・個人ボード:20×20cm程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Alderac Entertainment Group、2023年)を和訳参照した情報。
○基本システム
・共通エリアへの物品配置(効果の累積・勝利点の獲得)
○主要物品
・共通エリア:
・森エリア:キノコタイルが配置される。
・炭素トラック:炭素の獲得数を示す。
・目標カード:達成によりトラック進行。
・個人物品:
・種コマ:キノコタイルの隅に配置する。
・根コマ:種コマに付属して置く。
・木コマ:種コマの上に置く。
・個人ボード:未使用の個人物品を置く。
・手札:未使用のキノコタイルを持つ。
・資源:4種(炭素・チッソ・リン・カリ)
○大まかな手順
- ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
- 開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
- 手番では、以下を順に行う。
①アクション1個を選び、実行する。
②炭素を得た場合は、炭素トラックを1歩進む。
③目標達成した場合は、その目標トラックを進む。
④手札を3枚に補充する。 - 以下の条件を満たしたら、次のラウンドで終了。
・誰かが炭素トラックの終点に着いた。
○勝敗
・終了後に勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:すべて終了時に計算する。
・目標カード進捗、種コマ上の炭素/木コマ、根コマのあるキノコタイル
○アクション
a)発動:キノコタイルの効果を発動する。
b)吸収:キノコタイルの炭素を種に移動する。
c)種まき:新たな種コマ1個+根コマ1個を置く。★
d)根はり:種に隣接して根コマ2個を置く。★
e)光合成:炭素を得る。
★追加アクションとして、キノコタイルを置ける。
○特徴的な要素
- キノコタイルを置いて、森を広げる。
- タイルの4隅に各人の種コマが置かれる。
- 種コマに隣接して、根コマがタイル上に置かれる。
- 1個の種コマから、根コマは4個まで置ける。
- キノコタイルは、コストを払って手札から出せる。
- タイルの4隅に各人の種コマが置かれる。
- キノコタイルの効果を発動できる。
- 自分の根コマのあるタイルのみ、発動できる。
- キノコタイルごとに、コストと効果が違う。
- 炭素コストは、キノコタイルに置く。
- キノコは4タイプあり、対応するチップを裏返して使う。
- 消費したチップは、光合成アクションで復活する。
- チップが不要の永続効果もある。
- 自分の根コマのあるタイルのみ、発動できる。
- キノコタイルの炭素を吸収する。
- 自分の根コマのあるタイルにある炭素を得られる。
- 得た炭素は、種コマの上に置く。
- コストを払えば、離れたタイルの炭素も得られる。
- 炭素が3個貯まると、種に木コマを置ける。
- 自分の根コマのあるタイルにある炭素を得られる。
- 終了時、自分の根コマのあるキノコタイルの得点を得られる。
- 種コマ上の炭素が多いほど、得点対象にできる根の数が増える。
- 炭素を得るたび、炭素トラックを進む。
- 手番で炭素1個以上得たら、1歩進む。
- 所定マスまで進むとボーナスがある(得点など)。
- 手番で炭素1個以上得たら、1歩進む。
- 以下の要素がある。
- 目標カード:カードごとにトラックがある。条件充足で進行・得点。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・一部のキノコタイル効果に言語による説明がある。
・キノコタイルの名称は言語記載(フレーバー)。
・プレイ人数依存:
・2~4人用:人数に応じて、一部物品の数を調整する。
・1人用:ソロルールで遊ぶ。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・目標カードは3枚を選んで使う。
・ランダム要素:
・キノコタイルの出現順はランダム。
・炭素トラックのボーナス配置はランダム。
・導入ルール:チュートリアルに沿って進める入門ルール。
6)入手性
・キックスターター情報[1]:
・プレッジ元 :Alderac Entertainment Group
・プレッジ期間 :2023/12/9まで
・プレッジ金額 :
・通常版39USドル+送料24USドル
・DX版69USドル+送料28USドル
・発送時期:2024/11
・一般販売予定:不明
・日本語版の発売予定:
・2023/11/18時点、発売予定情報は見つからない。
[1] Kickstarter: Undergrove designed by Elizabeth Hargrave & Mark Wootton
[2]Board Game Geek: Undergrove (2024)
★考察:「アンダーグローブ」の魅力と懸念点
ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。
◎魅力を感じた点
- 共通タブロービルダー。個人エリアでなく共通エリアに、さまざまな特殊能力を持つキノコを配置する。種・根コマの配置によって誰もが使えるが、それには陣取りが必要。普通のタブロービルダーでは味わえない、新鮮なプレイ感を楽しめそうだ。
- キノコネットワーク。キノコの本体(菌糸)は土の下にあり、森の中に広大なネットワークを築いていると聞いたことがある。このゲームでは、そのネットワークと栄養素のやりとりをして、木として育っていく。なんとも魅力的なテーマだ。資源はチッソ・リン・カリ・炭素というのも理科っぽくて好印象だ。
◎懸念点
- キノコ。残念ながら我が家には、キノコが好きでたまらない、という人はいない。キノコの森という地味な内容では、ぜひ遊びたいとは思えないだろう。
- 言語依存。フレーバーではあるが、キノコの名称が英語表記。日本語でなく読めないと、知ったキノコがあっても気づかないし、お気に入りのキノコ名を知ることもできない。魅力が半減してしまいそうだ。
★判定結果:「アンダーグローブ」は買うべきか?
以上を踏まえて、「アンダーグローブ」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
図鑑のような繊細な描写のキノコ。共通タブローでの効果発動も楽しそう。しかし我が家にはキノコがそれほど好きな人がいないため、魅力があるかというと微妙です。残念ながら、購入は見送りです。
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