家と子供と、今日のおじさん(仮)

2017年築の家で、妻+子供3人と過ごす記録です。ほのかに工学テイスト。


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 朝は魔力を獲得し、昼は魔力を蓄積し、夜は呪文を習ってパワーアップ。魔力チップをどのタイミングで、どこに割り当てるかがカギだ。


 子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2023年発売「スペルブック/Spellbook」。日本語版は「宵と暁の呪文書」の邦題で、ホビージャパンより2023/9/28発売。

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画像出典:Space Cowboys; Spellbook 英語版ルールブック (2023)


★ゲーム内容の確認


1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など



1)基本情報


・タイトル:スペルブック/宵と暁の呪文書
・作者:Phil Walker-Harding
・図案:Cyrille Bertin
・原題:Spellbook
・発売年:2023年
・出版社(一例): Space Cowboys [1]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:45分
・推奨年齢:12歳以上

[1] Space Cowboys: Spellbook
[2]Board Game Geek: Spellbook (2023)
[3]ホビージャパン:宵と暁の呪文書


2)テーマ


・年代:魔法の世界
・場所:呪文習得大会の会場
・プレイヤーの立場:大会に出場する魔法使い
・目的:大会に優勝すること。
・行うこと:
 ・魔法の源泉から魔力チップを集める。
 ・新たな呪文を学び、能力を高める。
 ・魔力を与え、使い魔を成長させる。


3)外観


・絵柄:漫画とアニメの中間的な絵柄
・主要コンポーネント:
 ・ボード:個人ボード4個
 ・プラ製チップ:約110個
 ・カード:約80枚
 ・その他:袋1個、紙箱1個
・箱サイズ:21×27cm(カカオサイズ)
・個人ボード:直径15cm程度(推定)


4)ルール


 以下、英語語版マニュアル(Space Cowboys、2023年 310323)を和訳参照した情報。

○基本システム


・共通エリアからの物品取得
・個人エリアへの物品配置(効果の累積、勝利点の獲得)


○主要物品


・共通エリア:
 ・祭壇:チップの売場。
 ・袋:補充用のチップ。
 ・箱:使用済みチップの捨て場。

・個人エリア:
 ・カード置場:7枚を並べる。チップを払い効果発動。
 ・個人ボード:チップを置いて得点トラックを進行。

・資源:チップ(7色)


○大まかな手順


1)ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。

2)開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。

3)手番では、以下を順に行う。
①朝アクション1個を行える。
②昼アクション1個を行える。
③晩アクション1個を行える。
④売場を更新する。

4)以下いずれかを満たしたラウンドで、ゲーム終了。
イ)誰かが呪文を7個とも覚えた。
ロ)誰かが個人ボードを埋め切った。


○勝敗


・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:覚えた呪文、得点トラック。

○アクション


◎朝アクション
a)売場チップ1個、または袋チップ2個を得る。
b)習得済みの朝呪文1個を使う。

◎昼アクション
c)チップ1個を個人ボードの得点トラックに置く。
d)習得済みの昼呪文1個を使う。

◎夜アクション
e)必要チップを払い、呪文1個を習得する。
f)習得済みの夜呪文1個を使う。

○特徴的な要素


  • 売場のチップを集める。
    • チップは、7色とマーク3種の組合せ。
    • 売場チップは、手番終了時に袋から補充される。
    • 売場がいっぱいになると、チップがすべて更新される。
    • 使用済みチップは、捨て札用の箱に捨てられる。
    • 袋が空になったら、箱のチップが袋に戻る。

  • チップを集めると、呪文を覚えられる。
    • 呪文は7種あり、覚えるには同色チップが所定数必要。
    • 呪文にはレベルがあり、必要なチップ数が違う。
    • 同マークのチップ3個で、任意の色1個と扱える。
    • 同色の呪文は、どれか1つのレベルしか覚えられない。
    • 呪文には、即時効果/永続効果/終了時得点がある。

  • 呪文の例:
     イ)朝:指定マークのチップ1個を捨て、袋からチップ4個を得る。
     ロ)朝:指定マークのチップ2個を、売場から得る。
     ハ)昼:チップ1個を、売場の1個と交換する。
     ニ)昼:同色チップ2個を、得点トラックに置く。
     ホ)夜:指定マークのチップ1個を捨て、他呪文のレベルを1増す。
     ヘ)即時:朝アクション1個を実行する。
     ト)即時:袋からチップ2個を得る。


5)遊びやすさ


・言語依存:
 ・呪文の効果は、文字による説明。読むことが必須。
 ・呪文の名称は文字表記(フレーバー)。
・プレイ人数依存:
 ・2~4人用:人数によらず、同じルールで遊ぶ。
 ・1人用:無人プレイヤーと競う。
・リプレイ性:
 ・使用物品変化:
  ・毎回、各色3枚のカードから1枚を選んで使う。
 ・ランダム要素:
  ・チップの出現順はランダム。


6)入手性


・一般販売予定[1][2]:
 ・発売予定時期:2023/9
 ・メーカー価格:45ドル(海外通販例)

・日本語版の発売予定[3]:
 ・取扱いメーカー:ホビージャパン
 ・発売予定時期 :2023/9
 ・メーカー価格 :6600円

[1] Space Cowboys: Spellbook
[2]Board Game Geek: Spellbook (2023)
[3]ホビージャパン:宵と暁の呪文書




★考察:「スペルブック」の魅力と懸念点


 ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。

◎魅力を感じた点


  • 物品。袋から引くチップは、紙製でなくプラ製。透明感があって、見た目がよい。
  • ルール。チップを集めて、必要ぶんが貯まったら効果発動するだけの簡単ルール。しかし、どの呪文を優先して習得するか、どのレベルにするか、得点トラックとのバランスなど、考えることが多い。誰かが条件達成で終了するルールなので、他者の進捗にも注視しないといけない。悩ましさを楽しめそうだ。


◎懸念点


  • ルール。シンプルなルールのぶん、実力差が強く出そう。チップの出現順はランダムだが、選択肢が多いため、運要素としてはそれほど強くなさそう。1手の重みが強い、息苦しいプレイ感になりそうだ。我が家の場合、決まったメンバー(家族)でプレイする。なので、得手不得手がハッキリしてしまうと、苦手な人があまり遊ばなくなってしまうだろう。
  • 言語依存。カード効果は文字による記載。日本語版があるが、文字が小さく、老眼にはつらそう。カードにバリエーションがあるのはリプレイ性が高いのかもしれないが、毎回文字を読んで確認するとなると、めんどくささが先行してしまう。



★判定結果:「スペルブック」は買うべきか?


 以上を踏まえて、「スペルブック」を買うべきかどうか、判定しました。

 判定結果:うちには必要ない。


※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。

 シンプルなルールながら、多様な魔法カードの組合せで、何度も遊べそうです。ただ、個人の実力差が強く出てしまう、息苦しいプレイ感になる懸念があります。残念ながら、我が家には合いそうにありません。




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 町に出没する魔人たち。仲間を集め魔力を高めて、魔人のボスをビンに封印するのだ。


 子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2023年発売予定「ジン/Djinn」。

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画像出典:Pegasus Spiele/ Hall Games; Djinn 英語版ルールブック (2023)


★ゲーム内容の確認


1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など


1)基本情報


・タイトル:ジン/魔人/魔神
・作者:Benjamin Schwer
・美術:Dennis Lohausen
・原題:Djinn
・発売年:2023年(予定)
・出版社(一例): Hall Games [1][2]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:60~90分
・推奨年齢:12歳以上

[1] Hall Games: Djinn
[2]Board Game Geek: Djinn (2023)


2)テーマ


・年代:古代
・場所:魔力の湧き出す地
・プレイヤーの立場:魔法ギルドの修行者
・目的:魔人を捕まえ、町を救うこと。
・行うこと:
 ・魔人封印に必要な物品を集める。
 ・魔力を高め、魔術師たちの協力を得る。
 ・魔力を使い、魔人をビンに封印する。


3)外観


・絵柄:魔法世界を描く絵本のようなキャラクター画
・コンポーネント:
 ・ボード:メインボード1個、個人ボード4式
 ・木製・プラ製コマ:約100個
 ・紙製タイル:約140個
 ・紙製チップ:約120個
 ・カード:約70枚
 ・その他:袋1個
・箱サイズ:32×22cm(オルレアンサイズ、推定)
・共通ボード:60×40cm程度(推定)
・個人ボード:20×15cm程度(推定)


4)ルール


 以下、英語語版マニュアル(Pegasus Spiele/ Hall Games、2023年)を和訳参照した情報。

○基本システム


・共通ボード上のコマ移動(アクションの実行)
・個人エリアへの物品収集(効果の累積)

○主要物品


・共通エリア:
 ・共通ボード:
  ・地図:各人のコマを移動しアクションする。
  ・魔人:地図上に置く。通常魔人とボス魔人がいる。
  ・売場:装備、魔術師、宝箱がある。
  ・市場・図書館:各アクションの選択肢を示す。
 ・目標カード:達成で終了時得点。
 ・褒章:ゲーム中の達成でボーナス。
 ・袋:補充用の魔人コマが入る。

・個人物品:
 ・個人ボード:
  ・魔法陣:捕えた魔人を置く。
  ・魔力ゲージ:魔力を示す。
  ・秘法チップ:追加アクションを与える。
  ・個人能力:プラス/マイナスの個人別効果。
  ・装備カード:永続/1回効果を与える。
  ・魔術師カード:魔人捕獲時、魔力を高める。
  ・倉庫:獲得物品の置場。
 ・自色コマ:地図上を移動する。
 ・自色助手:市場の選択肢を選ぶ。
 ・ビン:捕えた魔人を置く。

・資源:2種(現金、巻物)


○大まかな手順


  1. ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
  2. 開始プレイヤーから、時計まわりに手番をとる。
  3. 手番では、以下を順に行う。
    ①地図上の自色コマを、隣接マスに移動する。
    ②そのマスのアクションを実行できる。
    ③魔人がいるマスでは、魔人の捕獲を行う。
  4. ボス魔人がいなくなったら、次ラウンドでゲーム終了。


○勝敗


・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:
 ・褒章、捕えた魔人、目標カード達成

○アクション


a)学会:巻物・魔力を得る。
b)酒場:魔術師カードを得る。
c)墓地:宝箱をめくり、記載物品を得る。
d)図書館:個人ボード能力解放/物品獲得。
e)道具屋:コルク、装備カードを得る。
f)市場:自色助手を動かし、記載物品を買う。
g)魔力の源:魔力を得る/記載物品を買う。
h)魔人の捕獲:魔力を使い、魔人を捕える。


○特徴的な要素


  • 共通ボードの地図上を、自色コマを移動する。
    • 隣接マスに移動し、マス入口の道に置く。
    • 同じ道に他色コマがあるときは、その人にコストを払う。
    • マスには円形と四角形がある。
    • 円形マスでは、アクション効果が増す(物品追加など)。

  • 地図上の魔人を捕まえる。
    • 地図上には、最初6体のボス魔人+通常魔人が置かれる。
    • マスに魔人にいるときは、必ず捕獲を試みる。
    • ボス魔人は、同マスの魔人の数が多いほど強くなる。
    • 捕獲には、魔人の強さだけの魔力が必要。
    • 魔力は、魔法使いカードを使って高められる。
    • 一部の魔人だけを捕まえても良い。
    • 捕獲した魔人は、同色ビンに詰める。コルクも必要。
    • 捕獲した魔人は、個人ボードの魔法陣に仮置きもできる。
    • 同色ビンの魔人を3個集めると、褒章をもらえる。
    • ボス魔人だけが地図に残ると、逃げられる。
    • 捕まえても逃げても、ボス魔人がいなくなると終了トリガ。

  • 個人ボードの能力解放がある。
    • 魔力ゲージ:最大値を増やせる。
    • 魔法陣:数を増やせる。
    • 秘法:地図の四角マスに置き、追加アクションを与える。
    • 図書館:秘法の全開放で、図書館アクションが強化。

  • 以下の要素がある。
    • 鍵:宝箱の入手物品を増やす。
    • 褒章:同色魔人3体捕獲で獲得。即時ボーナス+終了時得点。


5)遊びやすさ


・言語依存:
 ・個人別能力を与えるタイルは、文字による効果説明。
 ・その他の物品に言語依存はない。すべてアイコン表記。
・プレイ人数依存:
 ・2~4人用:人数に応じて、一部物品の数・種類を調整する。
 ・1人用:無人プレイヤーと競う。
・リプレイ性:
 ・使用物品変化:
  ・地図のアクションマスの初期配置はランダム。
  ・目標カード、褒章タイルはランダムに所定数を選んで使う。
  ・個人別能力は毎回1セットを選んで使う。
 ・ランダム要素:
  ・魔人・魔術師・装備・宝箱の出現順はランダム。
 ・入門ゲーム:
  ・個人別能力と目標カードを省略する入門ルールがある。


6)入手性


・一般販売予定[1][2]:
 ・発売予定時期:2023/10
 ・メーカー価格:70ユーロ程度(市場予約価格)

・日本語版の発売予定:
 ・2023/9/18時点、日本語版の発売予定は見つからない。

[1] Hall Games: Djinn
[2]Board Game Geek: Djinn (2023)


★考察:「ジン」の魅力と懸念点


 ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。

◎魅力を感じた点


  • 箱絵とテーマ。ビンに捕えられた魔人の絵が魅力的で、目が離せなくなった。内容も素晴らしい。各地をめぐり物品や仲間を集め、魔人との対決に臨む、冒険活劇的なストーリーを楽しめそう。アラビアンナイト的な世界観にひたって、ゲームに没頭できそうだ。
  • 物品。捕えた魔人を配置する魔法陣、封印するビンとコルクの栓。魔人を捕えるのに支援してくれる魔術師はお金で動き、仕事を終えるとドアを閉めてしまう。増減する魔力ゲージや杖・帽子・ローブの3点セットの装備などなど、雰囲気を高める要素が満載だ。ワクワク感とユーモアにあふれた物品がいっぱいで、子供たちとの会話も弾みそうだ。
  • 起伏。個人ボードは徐々に能力解放され、仲間や装備が増え、パワーアップが実感できる。共通ボードのボス魔人が減っていき、ゲームの進行状況を読み取りやすい。見た目で変化が感じられるから、中だるみすることなく、最後まで集中してプレイできそうだ。


◎懸念点


  • 遊ぶ上で支障になる点は、とくに見当たらない。



★判定結果:「ジン」は買うべきか?


 以上を踏まえて、「ジン」を買うべきかどうか、判定しました。

 判定結果:ぜひ買いたい。


※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。

 ビンに魔人が捕えられた箱絵がキャッチー。町の各地をめぐり力を蓄え、ボス魔人に挑むストーリーは、冒険ロマンがあって楽しそう。ぜひ遊びたい商品です。


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画像出典:Pegasus Spiele/ Hall Games; Djinn 英語版ルールブック (2023)


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 巨大な円形ボードで、4つのパズルが同時進行するぞ。自分の前にあるエリアにチーズを置き、最高のチーズ職人を目指すのだ。


 子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2024年発売予定「フロマージュ/Fromage」。

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画像出典:R2i Games; Fromage 英語版ルールブック (2023)


★ゲーム内容の確認


1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など



1)基本情報


・タイトル:フロマージュ/チーズ
・作者:Ben Rosset, Matthew O'Malley
・意匠:Pavel Zhovba
・原題:Fromage
・発売年:2024年(予定)
・出版社(一例): R2i Games [1][2]
・プレイ人数:1~4人
・プレイ時間:40分
・推奨年齢:14歳以上

[1] Kickstarter: Fromage
[2]Board Game Geek: Fromage (2024)


2)テーマ


・年代:20世紀初頭
・場所:フランス
・プレイヤーの立場:チーズ製造業者
・目的:フランスで一番のチーズ業者になること。
・行うこと:
 ・チーズを作り、各地に提供する。
 ・設備を増強し、生産能力を高める。


3)外観


・絵柄:繊細な線に落ち着いた色彩のイラスト
・コンポーネント: ※通常版
 ・ボード:メインボード1式、個人ボード4個
 ・プラ製コマ:約10個
 ・木製コマ:約60個
 ・紙製タイル:約30個
 ・紙製チップ:約110個
 ・カード:約40枚
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・共通ボード:直径60cm程度(推定)
・個人ボード:25×20cm程度(推定)


4)ルール


 以下、英語語版マニュアル(R2i Games、20230619)を和訳参照した情報。

○基本システム


・共通ボードへの物品配置(勝利点の獲得)
・個人ボードへの物品収集(効果の累積、勝利点の獲得)


○主要物品


・共通エリア:
 ・共通ボード:回転するボード。
  ・提供エリア:各人の職人・チーズコマを置く。
  ・調達エリア:職人コマを置き、物品を取得する。

・個人エリア:
 ・個人ボード:
  ・建物:永続効果を与える。
  ・動物:トラック進行でボーナス。
  ・果物:チーズコマの配置コストに使う。
 ・自色職人コマ:共通ボードへのコマ配置に使う。
 ・自色チーズコマ:共通ボードに置く。
 ・注文カード:達成で得点。

・資源:なし


○大まかな手順


  1. ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
  2. 全員同時に手番をとる。
  3. 手番では、以下をそれぞれ1回まで行える。
    イ)チーズと職人を共通ボードの提供エリアに置く。
    ロ)職人を共通ボードの調達エリアに置き、物品を得る。
  4. 全員が手番を終えたら、ラウンド終了。
    ①共通ボードを1/4回転する。
    ②自分から見て手前向きの職人を回収する。
    ③次ラウンドに進む。2~
  5. 誰かのチーズコマが尽きたラウンドで、ゲーム終了。


○勝敗


・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:
 ・各エリアのチーズ配置、建物、動物、果物、注文


○提供エリア


 チーズの配置状態により、終了時得点を得る。
a)イベント:自色コマの隣接数で得点
b)チーズ屋:置いた棚数で得点+即時ボーナス
c)飲食店:テーブル完成で得点
d)市販:地域ごとのマジョリティで得点


○特徴的な要素


  • 全員同時に、共通ボードに物品を配置する。
    • 共通ボードは、毎ラウンド1/4ずつ回転する。
    • 毎ラウンド、自分の前にあるエリアだけが使える。


  • ボードには、提供エリアと調達エリアがある。
    • 提供エリアには、チーズを置いてから職人コマを乗せる。
    • 提供エリアのマスごとに、チーズ種類(3種)が指定される。
    • チーズ種類に対応する職人コマだけを使える。
    • チーズは、ゲーム終了時の配置状態で得点になる。
    • 調達エリアには、職人コマだけを置き、対応物品を得る。
    • 調達エリアは、どの職人コマでも使える。

  • 職人コマには向きがある。
    • 向きは置いたマスで決まる。
    • ボード回転後、自分のほうを向いている職人コマを回収できる。
    • 向きによって、回収まで1~3手番かかる。

  • 以下の要素がある。
    • 果物:特定のチーズマスへの配置コストとして使う。
    • 動物:トラック進行でミルクを得る。
    • ミルク:手番のアクションを1回増やす。使い捨て。
    • 注文:記載種類のチーズを置くと達成。終了時得点。
    • 建物:個人ボードに置く。永続効果を与える。


5)遊びやすさ


・言語依存:
 ・建物など、一部効果に文字による処理説明がある。
 ・各エリア、注文カードの名称は文字表記(フレーバー)。
・プレイ人数依存:
 ・2~4人用:人数に応じて、一部物品の種類・数を調整する。
 ・1人用:無人プレイヤーと得点を競う。
・リプレイ性:
 ・使用物品変化:
  ・提供エリアのマス配置は、インサートで毎回変わる。
  ・各エリアはモジュラー構成で、毎回配置が変わる。
 ・ランダム要素:
  ・注文カードの引きはランダム。
 ・応用ルール:
  ・建物の効果が変更される応用ルールがある。


6)入手性


・キックスターター情報[1]:
 ・プレッジ元  :Road to Infamy
 ・プレッジ期間 :2023/10/10まで
 ・プレッジ金額 :通常版35USドル、限定版49USドル
 ・発送予定時期:2024/8

・一般販売予定[1][2]:
 ・発売予定時期:不明
 ・メーカー価格:通常版50USドル

・日本語版の発売予定:
 ・2023/9/16時点、日本語版の発売予定は確認されない。

[1] Kickstarter: Fromage
[2]Board Game Geek: Fromage (2024)


★考察:「フロマージュ」の魅力と懸念点


 ゲーム内容の確認結果から、魅力と懸念点をまとめます。

◎魅力を感じた点


  • 同時進行パズル。円形ボードは4つに分けられており、自分の前にあるエリアがプレイ対象になる。毎ラウンド、ボードが回転して、隣のエリアが回ってくる。各エリアは、マジョリティや隣接グループなど、それぞれ異なる方法で得点をするパズルになっている。つまり、4種類のパズルを、順繰りに回していくイメージ。まるで将棋と囲碁を同時に「多面打ち」するかのような、独特の経験ができそうだ。どんなプレイ感なのか興味深い。
  • 職人コマ。職人コマを置く場所によって、回収までのラウンド数が決まる。加えて、チーズコマの配置に使う職人コマに数・種類の制約がある。各エリアをどう進めていくかを見据えて、どのエリアに、どの種類の職人を置くか、熟考が必要になる。そして全員同時進行なので、次の人の待ち時間を気にせず、じっくりと考えられそうだ。かなり濃厚なプレイ体験が期待できる。
  • 物品。のどかな村でチーズ作りをして、いろいろな出荷先に提供するという、きわめて平和なテーマ。そのテーマに適合した、明るくて親しみやすい印象のイラストが好印象だ。DX版では動物や建物が木製コマになるが、通常版の紙タイルも味わいがありそう。紹介ビデオにあるように、ぜひ屋外で遊んでみたくなる。


◎懸念点


  • ゲーム内容。4つのミニゲームを同時進行するのは独特だが、個々のパズル内容を見ると目新しさは感じない。何度か遊んでいるうちに飽きてしまわないか、心配だ。
  • 物品。チーズや動物、建物など、こまごまとした物品が多い。プレイ時間40分にしては、セットアップに時間がかかりすぎる懸念がある。準備が面倒だと、あまり遊ばなくなってしまうだろう。



★判定結果:「フロマージュ」は買うべきか?


 以上を踏まえて、「フロマージュ」を買うべきかどうか、判定しました。

 判定結果:うちには必要ない。


※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。

 存在感のある円板ボードと、明るい盤面が魅力的。全員同時進行なので、じっくりとした思考を楽しめそうです。ただ、パズル自体は単純に見え、何度か遊ぶと飽きてしまいそうな懸念があります。残念ながら、見送ります。


20230916zfg01.jpg
画像出典:R2i Games; Fromage 英語版ルールブック (2023)


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