原初の地球に緑を育み、美しい星を作ろう。多様な植物のシナジーで、カードコンボを決めろ!
子供たちと遊ぶのを前提に、新発売・未発売のボードゲームの購入を検討する記事です。今回は2023年発売予定「アース(Earth)」。2023/2時点、日本語版の発売有無は不明。
画像出典:Inside Up Games; Earth 英語版ルールブック (2023)
★ゲーム内容の確認
1)基本情報:プレイ人数、プレイ時間など
2)テーマ:世界観、ゲームのあらまし
3)外観:絵柄、コンポーネントなど
4)ルール:手順概要、特徴的な要素など
5)遊びやすさ:言語依存、リプレイ性など
6)入手性:価格、在庫状況など
1)基本情報
・タイトル:アース/地球
・作者:Maxime Tardif
・原題:Earth
・発売年:2023年(予定)
・出版社(一例): Inside Up Games [1]
・プレイ人数:1~5人
・プレイ時間:45~90分
・推奨年齢:13歳以上
[1] Inside Up Games: Earth
[2]Board Game Geek: Earth (2023)
2)テーマ
・年代:数億~数百万年前
・場所:地球
・プレイヤーの立場:地球の自然環境
・目的:豊かな生態系を作ること
・行うこと:
・土を集め、植物を芽吹かせ、大きく育てる。
・動物たちの生活の場を提供する。
・多様な植物のシナジーで、豊かな生態系を作る。
3)外観
・絵柄:実写を用いた植物や風景
・コンポーネント:
・ボード:メインボード1個、個人ボード5個
・カード:約360枚
・木製コマ:約330個
・紙製チップ:約110個
・箱サイズ:30×30cm(カタンサイズ)
・共通ボード:A4サイズ程度(推定)
・個人ボード:A4サイズ程度(推定)
4)ルール
以下、英語語版マニュアル(Inside Up Games、2023年)を和訳参照した情報。
○基本システム
・選択アクションの全員実行(親プレイヤーに特典)
・個人エリアへのカード収集(効果の累積・勝利点の獲得)
○主要物品
・共通エリア:
・動物カード:共通目標。早く達成すると高得点。
・生態カード:共通目標。終了時得点。
・個人エリア:
・個人ボード:個別能力カード、使用済カードを置く。
・タブロー:4×4枚のカードを並べる。
・芽:植物カードに置く。
・幹・傘:植物カードに積み上げる。
・葉:動物カード達成を示す。
・手札:並べる前のカードを持つ。
・資源:1種類(土)
○大まかな手順
1)ラウンド制。終了条件を満たすまで続ける。
2)開始プレイヤーから、時計まわりに親プレイヤーになる。
3)親プレイヤーが、アクション1個を選択する。
4)他プレイヤーは、以下いずれかのアクションを選択する。
a)親プレイヤーと同じアクション。
b)自分が前回選んだアクション。
5)全員同時に、以下を行う。
①選んだアクションを実行する。
②個人エリアの対象カードすべての効果発動できる。
6)親プレイヤーを左に移し、繰り返す。3~
7)全員が親プレイヤーを終えたら、次ラウンドへ。3~
8)誰かがカード16枚を置いたラウンドで、ゲーム終了。
○勝敗
・終了後、勝利点を集計し、点数が高い人が勝ち。
・主な得点源:
・共通エリア:動物カード、生態カードの達成
・個人エリア:置いたカード・コマ
○アクション
a)植林:コストを払い、手札カードを個人エリアに置く。
b)肥料:土を得る。カードを肥料エリアに捨てる。
c)給水:芽コマをカードに置く。土を得る。
d)成長:カードを得る。幹・傘コマをカードに置く。
○特徴的な要素
・4×4枚のカードを、個人エリアに並べる。
・手札のカードを置くときは、記載数の土チップを払う。
・カードは、既存カードに隣接(縦横斜)して置く。
・植物カードには、芽・幹・傘コマを置くマスがある。
・幹コマは積んで置く。所定数に達したら、傘コマを積む。
・芽コマは、土チップと交換できる。
・カード上の各コマは、終了時得点を与える。
・実行したアクションに応じ、カード効果を発動できる。
・アクションと同色マスを持つカードすべて発動できる。
・発動は、左上から右下に向かって、順に行う。
・手札になるカードには、以下がある。
イ)植物:アクション時効果+芽・幹・傘コマを置ける。
ロ)地形:アクション時効果+終了時得点。
ハ)事象:使い捨て。いつでも使える。
・開始時、個別能力を与えるカードを持つ。
・土地:初期資源+アクション時に効果発動。
・気候:アクション時に効果発動。
・生態:個人別目標。終了時、達成に応じ得点。
・以下の要素がある。
・共通目標:動物カード、生態カードが置かれる。
・肥料エリア:置いたカード数だけ、終了時得点。
5)遊びやすさ
・言語依存:
・一部、文字記載による効果説明がある。
・カード名、フレーバーは文字による記載。
・プレイ人数依存:
・2~5人用:人数によらず、同じルールで遊ぶ。
・1人用:無人プレイヤーと競う。
・リプレイ性:
・使用物品変化:
・個別能力カードは、毎回ランダムに配られる。
・共通目標カードは、ランダムに置かれる。
・ランダム要素:
・カードの出現順はランダム。
・バリアント:
・使用物品を増減した、入門/応用ルールがある。
6)入手性
・一般販売予定[1][2]:
・発売予定時期:2023/4/22
・メーカー価格:50USドル(プレオーダー)
・日本語版の発売予定:
・発売元:リゴレ
・メーカー価格:7480円。
・発売予定日:2023/5/26
[1] Inside Up Games: Earth
[2]Board Game Geek: Earth (2023)
[3]リゴレ:アース 2023年5月26日 発売予定!!
★考察:「アース」の魅力と懸念点
地球の生態系を育てていくという壮大なテーマに興味を持ち、内容を確認しました。
◎魅力を感じた点
- 全員同時プレイ。カードコンボがあるゲームは、どうしても「うまく進めている人」が「ずっと俺のターン」を楽しむ傾向になりがち。しかし、本ゲームは全員同時処理なので、プレイヤーごとの処理時間の差が大きくなる問題を、軽減できそうだ。
◎懸念点
- ランダムなカード収集。さまざまな効果を持つ多数のカードを、個人エリアに並べていくスタイル。そして、カードの入手はランダムである。毎ゲーム、「場なり」でダラダラしたプレイ感になってしまう心配がある。あの「テラフォーミングマーズの悲劇」を想起させ、私が苦手なプレイ感である可能性がかなり高い。毎アクション、カード1枚1枚の効果を確認しながら発動させていくのも、爽快というよりも、ただ煩雑で面倒くさそうに思える。たぶん、我が家には合わない。
- 幹と傘。カードの上に幹コマを重ねていき、最上段に傘コマを置くことで、木の成長を表す。見た目は美しいのだが、実際に遊ぶことを考えると、ふとした拍子に「崩れる」事故が多発しそうだ。子供と遊べば、テーブルが揺れたり、手がぶつかったりして、それはもう、ひどい事態が容易に想像できる。4×4のタブローに、コマを積み上げちゃダメでしょう。これまた、コマがズレまくる「テラフォーミングマーズの悲劇」そのものだ。コマの管理にばかり神経をとがらせてしまい、まったく楽しく遊べそうにない。
- 競合ゲーム。「荒廃した地に緑を取り戻す」「個人エリアに土地カードを並べてタブロー構築」「毎手番、対応するカードの効果発動」という内容であれば、もっと魅力的な「ラウハ(Rauha)」がある。ラウハであれば、プレイ時間が45分程度、タブローが3×3マスで、効果発動も最大3枚と分かりやすい。あえてアースを選ぶ必要は見つからない。
★判定結果:「アース」は買うべきか?
以上を踏まえて、「アース」を買うべきかどうか、判定しました。
判定結果:うちには必要ない。
※ぜひ買いたい/気になる/うちには必要ない、の3段階評価。
地球の生態系を育む壮大なテーマ。ですが、ランダムカードを「場なり」で並べるカオス感と、カード上にコマを積み上げるチマチマ感で、まったく楽しく遊べそうに思えません。残念ながら、我が家には合わないゲームと判断しました。
駿河屋通販
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